乙女戦隊 月影 〜恥じらいの戦士〜
「怪人…」
校内に、避難するのが遅れ、取り残された生徒がいないかを確認していた九鬼は、廊下の途中で立ち止まった。
そして、まだ太陽が眩しい外を見つめた。
「生徒会長!」
風紀委員である刈谷章子が、大声を上げながら、廊下の向こうから走ってきた。
「どうしたの?刈谷さん」
九鬼は窓から顔を、かけよってきた刈谷に向けた。
息を切らしながら、九鬼の前で止まった刈谷は、重大な事実を告げた。
「裏門!いえ、すべての脱出口が、黒タイツの男達に塞がれて…外に出れません!」
刈谷の報告に、九鬼は奥歯を噛み締めたが、表情には出さずに、
「状況はわかりました。皆さんを体育館に誘導して下さい」
冷静に、指示を出した。
「わ、わかりました!だ、だけど、黒タイツの男達は…」
「心配いりません」
九鬼は刈谷に微笑み、
「やつらの目的は、生徒達をここに足止めすることです。それに…」
九鬼は、刈谷に背を向けると、
「やつらが、危害をくわえるようなら…あたしが、許しません」
九鬼は、表情を引き締めた。
「会長!」
「生徒会は、皆さんの避難を最優先にして下さい。後のことは、すべてあたしに任せて!」
九鬼は、廊下を歩き出した。
正門の方に向かって。
ムーンエナジーの充電は、最近の頻繁に起きた襲撃により、されてなかった。
つまり、乙女ソルジャーにはなれない。
だからといって、ここから逃げる訳にはいかない。
九鬼は、制服のネクタイを緩め、戦闘モードへと切りかえ、廊下を走ろうとした。
その時、いきなり横の階段から、何かが転がり落ちてきた。
思わず、足を止めた九鬼の目の前に、肉団子と思わせる小太りのおっさんが、激しく廊下の壁にぶつかりながらも、むくっと立ち上がった。
「あなたは!?」
九鬼はとっさに、構えた体を崩した。
校内に、避難するのが遅れ、取り残された生徒がいないかを確認していた九鬼は、廊下の途中で立ち止まった。
そして、まだ太陽が眩しい外を見つめた。
「生徒会長!」
風紀委員である刈谷章子が、大声を上げながら、廊下の向こうから走ってきた。
「どうしたの?刈谷さん」
九鬼は窓から顔を、かけよってきた刈谷に向けた。
息を切らしながら、九鬼の前で止まった刈谷は、重大な事実を告げた。
「裏門!いえ、すべての脱出口が、黒タイツの男達に塞がれて…外に出れません!」
刈谷の報告に、九鬼は奥歯を噛み締めたが、表情には出さずに、
「状況はわかりました。皆さんを体育館に誘導して下さい」
冷静に、指示を出した。
「わ、わかりました!だ、だけど、黒タイツの男達は…」
「心配いりません」
九鬼は刈谷に微笑み、
「やつらの目的は、生徒達をここに足止めすることです。それに…」
九鬼は、刈谷に背を向けると、
「やつらが、危害をくわえるようなら…あたしが、許しません」
九鬼は、表情を引き締めた。
「会長!」
「生徒会は、皆さんの避難を最優先にして下さい。後のことは、すべてあたしに任せて!」
九鬼は、廊下を歩き出した。
正門の方に向かって。
ムーンエナジーの充電は、最近の頻繁に起きた襲撃により、されてなかった。
つまり、乙女ソルジャーにはなれない。
だからといって、ここから逃げる訳にはいかない。
九鬼は、制服のネクタイを緩め、戦闘モードへと切りかえ、廊下を走ろうとした。
その時、いきなり横の階段から、何かが転がり落ちてきた。
思わず、足を止めた九鬼の目の前に、肉団子と思わせる小太りのおっさんが、激しく廊下の壁にぶつかりながらも、むくっと立ち上がった。
「あなたは!?」
九鬼はとっさに、構えた体を崩した。