乙女戦隊 月影 〜恥じらいの戦士〜
「たかが、オカマをやったくらいで、油断かあ!」
突然、ホワイトボードに手が生えると、
後ろから殴りかかってきた。
「え?」
あたしはまだ、事態が飲み込めない。
夏希は、なぜか…自分の答案だけを、気絶しても離さない赤点オカマ教師と格闘していた。
「装着!」
九鬼が、乙女ケースを突きだした。
乙女ブラックに変身し、飛び蹴りを喰らわそうとしたが、
それより速く、
体育館の屋根から一つの影が、飛び降りて来た。
「フン!」
気合いとともに、手に持っていた日本刀で、魔神ホワイトボードを真っ二つにした。
「な!」
勢い余って突進してくる九鬼は蹴りをやめたが、
膝がぶつかりそうになった。
それを、日本刀を持った女は片手で受け止めた。
「ご、ごめんなさい!」
九鬼は慌てて、日本刀を持った女から離れようとした。
「これくらい…どおってことはない」
女は、九鬼の膝を軽く押し返すと、口元を緩めた。
まったくよろめくことなく、九鬼は後ろに着地した。
「あ、ありがとうございます!」
九鬼はその女の力に驚くより前に、慌てて頭を下げた。
「礼には及ばん」
女はそんな九鬼を見ようともしないで、背を向けた。
「え?」
驚く九鬼に、女は言った。
「お前を倒すのは、俺だ」
突然振り向きざま、横凪ぎに振るわれた日本刀が、九鬼の目を狙った。
反射的に、軽く後ろに下がると、
九鬼は日本刀の軌道をよけた。
しかし、前髪が少し切れてしまった。
「流石だな」
振り向いた形で、日本刀を突きだした女は、フッと笑うと
次の瞬間、体育館の屋根の上にいた。
「え!」
驚くあたしを無視し、女は九鬼だけを見下ろしながら、
「九鬼真弓。次会った時が、お前の命日だ。覚悟しておけ」
そう言い放つと、屋根の上からも消えた。
「く」
九鬼は拳を握り締めた。
反射的に避けれたが、後一歩踏み込まれていたら、
失明していた。
九鬼は、消えた女に底知れぬ恐ろしさを感じていた。
突然、ホワイトボードに手が生えると、
後ろから殴りかかってきた。
「え?」
あたしはまだ、事態が飲み込めない。
夏希は、なぜか…自分の答案だけを、気絶しても離さない赤点オカマ教師と格闘していた。
「装着!」
九鬼が、乙女ケースを突きだした。
乙女ブラックに変身し、飛び蹴りを喰らわそうとしたが、
それより速く、
体育館の屋根から一つの影が、飛び降りて来た。
「フン!」
気合いとともに、手に持っていた日本刀で、魔神ホワイトボードを真っ二つにした。
「な!」
勢い余って突進してくる九鬼は蹴りをやめたが、
膝がぶつかりそうになった。
それを、日本刀を持った女は片手で受け止めた。
「ご、ごめんなさい!」
九鬼は慌てて、日本刀を持った女から離れようとした。
「これくらい…どおってことはない」
女は、九鬼の膝を軽く押し返すと、口元を緩めた。
まったくよろめくことなく、九鬼は後ろに着地した。
「あ、ありがとうございます!」
九鬼はその女の力に驚くより前に、慌てて頭を下げた。
「礼には及ばん」
女はそんな九鬼を見ようともしないで、背を向けた。
「え?」
驚く九鬼に、女は言った。
「お前を倒すのは、俺だ」
突然振り向きざま、横凪ぎに振るわれた日本刀が、九鬼の目を狙った。
反射的に、軽く後ろに下がると、
九鬼は日本刀の軌道をよけた。
しかし、前髪が少し切れてしまった。
「流石だな」
振り向いた形で、日本刀を突きだした女は、フッと笑うと
次の瞬間、体育館の屋根の上にいた。
「え!」
驚くあたしを無視し、女は九鬼だけを見下ろしながら、
「九鬼真弓。次会った時が、お前の命日だ。覚悟しておけ」
そう言い放つと、屋根の上からも消えた。
「く」
九鬼は拳を握り締めた。
反射的に避けれたが、後一歩踏み込まれていたら、
失明していた。
九鬼は、消えた女に底知れぬ恐ろしさを感じていた。