ジョーになりたかった男(懺悔)
プロローグ
あの日から...か



俺が

人を本気で殴れなくなったのは


プロテストも30秒でKOし、一発合格。

ジムでも新人王など通過点でしかないといわれ

順風満帆かのように見えたボクサー人生...
栄光の道は華やかに輝いて見えていたはずが....

たった....1発のパンチで


俺の人生が....

ガラッと



変わってしまった...





俺は目標を持っていれば人生を輝かせるはずだ...
目標にむかって努力することで名声と栄光を得ることが出来、周りの人間も協力してくると信じて..

ただ強くなりたい...
誰よりも
どんな強者より強くありたいと....

強くさえあれば全てを手に入れられると思い信じて鍛えたこの右拳が....

栄光を掴み取るために鍛えたはずの
この拳が...

俺の人生に輝きを灯すはずと信じていた
この拳が...

俺の人生を..

そして、一人の男の人生も夢も
その男の家族の人生をも....

ボクサーとしての俺の夢も希望も粉々に砕いて....

壊してしまった。
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