ジョーになりたかった男(懺悔)
直樹はジムの仲間同士相手にはスパーリングで右ストレートを多様するのを躊躇していた。
スパーで右ストレートを使ってジムの選手を倒してしまい。自信を無くしたその選手がボクシングを辞めてしまったからだ。

しかし今日は出稽古の選手。手加減せず右ストレートを打った。


加藤はふらつきながらも前へ前へと直樹を追い続ける。

フットワークで距離を取っていた直樹だが、ジムのリングは正式のリングより狭い。すぐにコーナーに詰まってしまう。

距離がとれない。直樹は足を使うのをやめてカウンターでパンチを繰り出す。

ゴンッ!
アッパーが加藤の顎を捕らえると

ふっ,,,,,と
眼前から加藤が消えた。

直樹の足下に膝をついている。

ストップ!!
ジム内にトレーナーの声が響いた

大丈夫か?

大丈夫です!
加藤は頭を左右にふりながら立ち上がった

よし!グローブをタオルで拭いてやれ。再開だ
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