神殺しのクロノスタシスⅤ〜前編〜
あっ、とか。待て、とか。
言う暇もなかった。
新令月の小太刀が、旧すぐりの首を。
新すぐりの糸が、旧令月の首を、それぞれ切り落とした。
気づいたときには、旧令月と旧すぐり、二人の首が床に落ち…る、前に。
胴体から、ころんと外れた首が…霧のように消えた。
首が消えると同時に、胴体も後を追って消えてしまった。
…え、えっと…?
亡骸も残さず、消えてしまったということは…。
…最初に、かぼちゃケーキを持ってきた二人が、ドッペルゲンガーだったってことか?
本人達の口からは、一度もドッペルゲンガーの言葉は出なかったが…。
令月もすぐりも、何の躊躇いもなくお互いの首を切り落としたもんだから。
本当にあれがドッペルゲンガーだったのか、今更確かめようがない。
「え、えーっと…?」
…大丈夫か?
「…やれやれ。なーにが、相棒が決めたことなら文句ないよね、だ」
「こう言うの何て言うんだっけ…?横腹痛い?」
…多分、片腹痛い、じゃないか?
横腹が痛くなるのは、走ったときだろ。
「見抜くも何も、最初から分かってるじゃんね?」
「うん…。こんな馬鹿げた提案をする時点で、偽物だって分かってた」
「似てるのは見た目だけだね。中身は全くの別物。オオカミだかどっぺるげんがーだか知らないけど、俺達の目を舐め過ぎだよね〜」
…マジかよ。
言う暇もなかった。
新令月の小太刀が、旧すぐりの首を。
新すぐりの糸が、旧令月の首を、それぞれ切り落とした。
気づいたときには、旧令月と旧すぐり、二人の首が床に落ち…る、前に。
胴体から、ころんと外れた首が…霧のように消えた。
首が消えると同時に、胴体も後を追って消えてしまった。
…え、えっと…?
亡骸も残さず、消えてしまったということは…。
…最初に、かぼちゃケーキを持ってきた二人が、ドッペルゲンガーだったってことか?
本人達の口からは、一度もドッペルゲンガーの言葉は出なかったが…。
令月もすぐりも、何の躊躇いもなくお互いの首を切り落としたもんだから。
本当にあれがドッペルゲンガーだったのか、今更確かめようがない。
「え、えーっと…?」
…大丈夫か?
「…やれやれ。なーにが、相棒が決めたことなら文句ないよね、だ」
「こう言うの何て言うんだっけ…?横腹痛い?」
…多分、片腹痛い、じゃないか?
横腹が痛くなるのは、走ったときだろ。
「見抜くも何も、最初から分かってるじゃんね?」
「うん…。こんな馬鹿げた提案をする時点で、偽物だって分かってた」
「似てるのは見た目だけだね。中身は全くの別物。オオカミだかどっぺるげんがーだか知らないけど、俺達の目を舐め過ぎだよね〜」
…マジかよ。