神殺しのクロノスタシスⅤ〜前編〜
「あっ!イレースちゃん、いらっしゃい!よく来たね!」
イーニシュフェルト魔導学院唯一の女性教師で、元ラミッドフルスの鬼教官という異名をお持ちのイレースである。
お前は、いつ見ても堂々としてるよなぁ…。
そういえば俺、イレースが狼狽えてるところって見たことないかも…。
もしイレースが狼狽えることがあったら、それは世界の終わりだな。
などと、本人が聞いたら激怒しそうなことを考えていた。
すると。
「良いところに来たね〜イレースちゃん。はいっ、チョコまん。まだほかほかだよ」
「結構です」
一刀両断。
「そんなことより、魔導教育委員会に提出する書類は?出来ましたか?」
「…ぎくっ…」
「それから、来月送付する魔導練習機材の注文一覧は?チェック項目がたくさんあるから、早めに仕上げてくださいとお願いしたでしょう?」
「ぎくっ…」
シルナは目をぐるぐるさせて、明後日の方向を向いた。
…やってないらしいな。
「…まさか、まだ作ってないんですか?」
ギラリ、と光るイレースの眼光。
おぉ、怖っ。
「だ、大丈夫だよ。すぐやるから!大丈夫!明日までには終わってるよ!」
「現在進行系で、書類仕事どころか、チョコ大福齧ってる男が何を言っても説得力がありませんね」
「これはチョコ大福じゃないよ!あったか〜いチョコまん…」
「大福だろうが、中華まんだろうが、泥団子だろうが、そんなことはどうでも良いんですよ」
泥団子って、お前。
そりゃチョコと同じ色してるけども。
「迅速に仕事を済ませなさい。さっさと」
「そ、それは分かったけど、でもね、でも。このチョコまんを味わうくらいの時間の余裕なら私にもある、」
「つべこべ言ってる暇があったら、さっさと始めなさい」
鬼教官イレースに、慈悲なし。
まぁしょうがないよな。
やらなきゃならない書類仕事を、後回しにしてたシルナが悪い。
怒られたくなかったら、さっさと済ませておけば良かったものを。
全くこれだから、いつもシルナは怒られるんだよ。
「うぅ…。イレースちゃん短気…。カルシウム…カルシウムが不足してるんだよ、きっと…」
「…何か言いましたか?」
「いえっ、な、何でもありません!」
敬語。
シルナと言えども、やはり鬼教官イレースは怖いらしい。
イーニシュフェルト魔導学院唯一の女性教師で、元ラミッドフルスの鬼教官という異名をお持ちのイレースである。
お前は、いつ見ても堂々としてるよなぁ…。
そういえば俺、イレースが狼狽えてるところって見たことないかも…。
もしイレースが狼狽えることがあったら、それは世界の終わりだな。
などと、本人が聞いたら激怒しそうなことを考えていた。
すると。
「良いところに来たね〜イレースちゃん。はいっ、チョコまん。まだほかほかだよ」
「結構です」
一刀両断。
「そんなことより、魔導教育委員会に提出する書類は?出来ましたか?」
「…ぎくっ…」
「それから、来月送付する魔導練習機材の注文一覧は?チェック項目がたくさんあるから、早めに仕上げてくださいとお願いしたでしょう?」
「ぎくっ…」
シルナは目をぐるぐるさせて、明後日の方向を向いた。
…やってないらしいな。
「…まさか、まだ作ってないんですか?」
ギラリ、と光るイレースの眼光。
おぉ、怖っ。
「だ、大丈夫だよ。すぐやるから!大丈夫!明日までには終わってるよ!」
「現在進行系で、書類仕事どころか、チョコ大福齧ってる男が何を言っても説得力がありませんね」
「これはチョコ大福じゃないよ!あったか〜いチョコまん…」
「大福だろうが、中華まんだろうが、泥団子だろうが、そんなことはどうでも良いんですよ」
泥団子って、お前。
そりゃチョコと同じ色してるけども。
「迅速に仕事を済ませなさい。さっさと」
「そ、それは分かったけど、でもね、でも。このチョコまんを味わうくらいの時間の余裕なら私にもある、」
「つべこべ言ってる暇があったら、さっさと始めなさい」
鬼教官イレースに、慈悲なし。
まぁしょうがないよな。
やらなきゃならない書類仕事を、後回しにしてたシルナが悪い。
怒られたくなかったら、さっさと済ませておけば良かったものを。
全くこれだから、いつもシルナは怒られるんだよ。
「うぅ…。イレースちゃん短気…。カルシウム…カルシウムが不足してるんだよ、きっと…」
「…何か言いましたか?」
「いえっ、な、何でもありません!」
敬語。
シルナと言えども、やはり鬼教官イレースは怖いらしい。