神殺しのクロノスタシスⅤ〜前編〜
「…ん〜…」
目を開けた私は、見覚えのある白い天井を見て、内心ホッとした。
良かった。灰色じゃない。
私の目が悪くなった訳じゃなかったんだ。
それは安心したけど、同時に、強烈な眠気が襲ってきた。
眠い。まだ眠いよ。
ずーっと浅く夢を見ていたせいか、全然熟睡出来てない…。
しかし、ベッドでころころしているようなことは、彼が許さない。
「おい、さっさと起きろ。今何時だと思ってるんだ」
「あぅ〜…。…ジュリス〜…」
「ジュリス〜じゃねぇよ」
薄っすらと目を開けてみると、聖魔騎士団の制服に身を包んだジュリスが、呆れた様子で私を見下ろしていた。
…わー。ジュリスだー。
…今日も格好良いね。
でも、眠いものは眠い。
「お前って奴は。毎日、起こされるまで寝てんじゃねぇ」
ここ連日、朝はジュリスが起こしに来てくれる。
ウェイクアップコール、って奴だね。
「だって〜…。最近、寒くて…起きるの辛い」
「変温動物か?お前は。ヘビかよ」
ヘビは嫌だな。
もっと可愛い動物が良い。…カバとか。
「良いから起きろ。今日は、朝イチで南方都市シャネオンに行くんだぞ」
「…しゃねおん…?」
「昨日、散々説明しただろうが。『サンクチュアリ』の残党がいないか、調査しに行くんだよ。あそこは『サンクチュアリ』の活動拠点の一つだからな」
…『サンクチュアリ』…。
…って、何だっけ?
何だか聞いたことのあるような、ないような…。
「…さてはお前、『サンクチュアリ』を忘れた訳じゃないだろうな?」
ぎくっ。
ジュリスってば、何でそんなことまで分かるの?
「…覚えてるよ?」
「嘘だな」
一瞬でバレた。
凄い。さすがだなぁ、ジュリス。私のこと、よーく分かってる。
「はぁ…全くお前って奴は…」
額に手を当てて、天を仰ぐジュリス。
「…もう良い。分かった。道中でまた説明する」
「ありがとー」
「それは良いとして、とにかく早く起きろ。列車に遅れるだろ」
「…まだ起きたくない…」
枕を抱き締めて、ベッドの中でもぞもぞ。
まだ眠いんだもん。
しかし。
「子供みたいな駄々を捏ねるな。起きろと言ったら起きろ!」
「あ〜」
強制的に、毛布を引っ剥がされ。
お休みの時間は、呆気なく終わった。
目を開けた私は、見覚えのある白い天井を見て、内心ホッとした。
良かった。灰色じゃない。
私の目が悪くなった訳じゃなかったんだ。
それは安心したけど、同時に、強烈な眠気が襲ってきた。
眠い。まだ眠いよ。
ずーっと浅く夢を見ていたせいか、全然熟睡出来てない…。
しかし、ベッドでころころしているようなことは、彼が許さない。
「おい、さっさと起きろ。今何時だと思ってるんだ」
「あぅ〜…。…ジュリス〜…」
「ジュリス〜じゃねぇよ」
薄っすらと目を開けてみると、聖魔騎士団の制服に身を包んだジュリスが、呆れた様子で私を見下ろしていた。
…わー。ジュリスだー。
…今日も格好良いね。
でも、眠いものは眠い。
「お前って奴は。毎日、起こされるまで寝てんじゃねぇ」
ここ連日、朝はジュリスが起こしに来てくれる。
ウェイクアップコール、って奴だね。
「だって〜…。最近、寒くて…起きるの辛い」
「変温動物か?お前は。ヘビかよ」
ヘビは嫌だな。
もっと可愛い動物が良い。…カバとか。
「良いから起きろ。今日は、朝イチで南方都市シャネオンに行くんだぞ」
「…しゃねおん…?」
「昨日、散々説明しただろうが。『サンクチュアリ』の残党がいないか、調査しに行くんだよ。あそこは『サンクチュアリ』の活動拠点の一つだからな」
…『サンクチュアリ』…。
…って、何だっけ?
何だか聞いたことのあるような、ないような…。
「…さてはお前、『サンクチュアリ』を忘れた訳じゃないだろうな?」
ぎくっ。
ジュリスってば、何でそんなことまで分かるの?
「…覚えてるよ?」
「嘘だな」
一瞬でバレた。
凄い。さすがだなぁ、ジュリス。私のこと、よーく分かってる。
「はぁ…全くお前って奴は…」
額に手を当てて、天を仰ぐジュリス。
「…もう良い。分かった。道中でまた説明する」
「ありがとー」
「それは良いとして、とにかく早く起きろ。列車に遅れるだろ」
「…まだ起きたくない…」
枕を抱き締めて、ベッドの中でもぞもぞ。
まだ眠いんだもん。
しかし。
「子供みたいな駄々を捏ねるな。起きろと言ったら起きろ!」
「あ〜」
強制的に、毛布を引っ剥がされ。
お休みの時間は、呆気なく終わった。