神殺しのクロノスタシスⅤ〜前編〜
のろのろ、とベッドの上に起き上がると。
「ほら、制服」
ジュリスが私のクローゼットから、制服のシャツとジャケットを持ってきてくれた。
寒いときって、着替えるとき、勇気が要るよね。
パジャマを脱ぎ捨てるときの、あの寒さと来たら。
もうこのまま、一日中パジャマで過ごしたい衝動に駆られるよ。
でも、そんなことは当然、ジュリスが許してくれない。
「早く着替えろ」
「うーん…。分かったー」
「ばっ…!俺の前で脱ぐなよ!」
パジャマを脱いだだけなのに、怒られた。
何で?ジュリスが着替えろって言ったのに。
「?」
「後ろ向いてるから!その間に着替えろ」
「うん、分かったー」
「…ったく…。女の部屋に入るってだけでも、要らぬ誤解を生みかねないのに…」
ジュリスが何か、ぶつぶつ言っていた。
…5階?
「ジュリス、着替えたー」
「よし…。…って、お前それ、シャツ裏返しじゃないか」
え?
ジュリスに指摘されて、自分の制服のシャツを見下ろすと。
内側にあるはずの白いタグが、ひょこっ、と表に出ていた。
おぉ…。道理で、ボタンがつけづらいなぁと思ってた訳だ。
成程なー。
「さっさと直せ」
「えー…。たまには裏返しのままでも…」
「みっともないから、早く直せ」
「…もー…ジュリスったら…」
「…何で、俺が我儘言ったみたいになってんだ…?」
仕方ないなぁ。ジュリスがそこまで言うなら。
寒いけど、もう一回脱いで、着替え直すよ。
「はい、着たよ」
「よし。じゃあ顔洗ってこい。支度が済んだら、すぐ出発するぞ」
え、すぐ?
「…まだ朝ご飯食べてないよ?」
「お前が早く起きないからだろ…。列車で移動しながら食べれば良いよ」
そっか。
じゃ、そうしよっと。
「ほら、制服」
ジュリスが私のクローゼットから、制服のシャツとジャケットを持ってきてくれた。
寒いときって、着替えるとき、勇気が要るよね。
パジャマを脱ぎ捨てるときの、あの寒さと来たら。
もうこのまま、一日中パジャマで過ごしたい衝動に駆られるよ。
でも、そんなことは当然、ジュリスが許してくれない。
「早く着替えろ」
「うーん…。分かったー」
「ばっ…!俺の前で脱ぐなよ!」
パジャマを脱いだだけなのに、怒られた。
何で?ジュリスが着替えろって言ったのに。
「?」
「後ろ向いてるから!その間に着替えろ」
「うん、分かったー」
「…ったく…。女の部屋に入るってだけでも、要らぬ誤解を生みかねないのに…」
ジュリスが何か、ぶつぶつ言っていた。
…5階?
「ジュリス、着替えたー」
「よし…。…って、お前それ、シャツ裏返しじゃないか」
え?
ジュリスに指摘されて、自分の制服のシャツを見下ろすと。
内側にあるはずの白いタグが、ひょこっ、と表に出ていた。
おぉ…。道理で、ボタンがつけづらいなぁと思ってた訳だ。
成程なー。
「さっさと直せ」
「えー…。たまには裏返しのままでも…」
「みっともないから、早く直せ」
「…もー…ジュリスったら…」
「…何で、俺が我儘言ったみたいになってんだ…?」
仕方ないなぁ。ジュリスがそこまで言うなら。
寒いけど、もう一回脱いで、着替え直すよ。
「はい、着たよ」
「よし。じゃあ顔洗ってこい。支度が済んだら、すぐ出発するぞ」
え、すぐ?
「…まだ朝ご飯食べてないよ?」
「お前が早く起きないからだろ…。列車で移動しながら食べれば良いよ」
そっか。
じゃ、そうしよっと。