神殺しのクロノスタシスⅤ〜前編〜
私の左手の人差し指には、以前、白雪姫の一件のとき。
ジュリスと結婚式を挙げたとき、ジュリスが指に嵌めてくれた指輪が、キラキラと光っていた。
「うん。だってジュリスがくれたものだから」
ずっとつけてるんだよ。
「ふーん…。まぁ良いけど…。何で人差し指につけてるんだ?」
え?
「人差し指じゃ駄目なの?」
「いや、駄目ではないけど…。嵌める指によって、意味が違うの知ってるか?」
「?知らない…。人差し指はどういう意味なの?」
「左の人差し指は、行動力や積極性を高める、みたいな意味だな」
…へぇ〜…。
ジュリス、物知りだ。
「行動力かー」
「…お前、行動力だけは無駄にあるからな。これ以上高めなくて良いぞ。むしろ大人しくしておいてくれ」
「じゃあ、ジュリスはどの指につけたら良いと思う?」
「そうだな…。お前なら、右手の中指が良いんじゃないか?」
…右手の中指?
「えぇっと、右手がこっちで、中指は右から二番目…?」
「…ベリクリーデ。それ左手。あと、中指は真ん中だ、真ん中の指」
そっか。両手の指を見分けるのって、難しいね。
ジュリスが右手の中指を指差してくれたので、やっと分かった。
ここかー。
「ここに嵌めると、どうなるの?」
「邪気を払って、直感力を上げてくれるらしいぞ」
「じゃき?」
「悪い気ってことだよ」
へぇー。面白いね。
ジュリスが勧めてくれたから、じゃあ右手の中指に嵌めてようっと。
「つけたよ、ジュリス」
「あぁ。…って言うか、それ元々エンゲージリングだから、左手の薬指に嵌めるものだったんだが…」
「…えんげじ?」
「あ、いや。良いよ、好きなところに嵌めてくれ」
そっか。じゃあそうしよう。
「ジュリスは指輪嵌めないの?」
ジュリスも持ってたよね。お揃いの指輪。
「俺は…だから、誤解を招きかねないからやめておこうと…」
5階?
ここ地上だよ?
「ジュリスも嵌めようよ。お揃いだよ?綺麗だし」
「…俺はお前みたいに、小さい女の子が玩具の指輪を嵌めるノリにはなれないんだよ」
そっか。
ジュリスは変わってるなー。
ジュリスと結婚式を挙げたとき、ジュリスが指に嵌めてくれた指輪が、キラキラと光っていた。
「うん。だってジュリスがくれたものだから」
ずっとつけてるんだよ。
「ふーん…。まぁ良いけど…。何で人差し指につけてるんだ?」
え?
「人差し指じゃ駄目なの?」
「いや、駄目ではないけど…。嵌める指によって、意味が違うの知ってるか?」
「?知らない…。人差し指はどういう意味なの?」
「左の人差し指は、行動力や積極性を高める、みたいな意味だな」
…へぇ〜…。
ジュリス、物知りだ。
「行動力かー」
「…お前、行動力だけは無駄にあるからな。これ以上高めなくて良いぞ。むしろ大人しくしておいてくれ」
「じゃあ、ジュリスはどの指につけたら良いと思う?」
「そうだな…。お前なら、右手の中指が良いんじゃないか?」
…右手の中指?
「えぇっと、右手がこっちで、中指は右から二番目…?」
「…ベリクリーデ。それ左手。あと、中指は真ん中だ、真ん中の指」
そっか。両手の指を見分けるのって、難しいね。
ジュリスが右手の中指を指差してくれたので、やっと分かった。
ここかー。
「ここに嵌めると、どうなるの?」
「邪気を払って、直感力を上げてくれるらしいぞ」
「じゃき?」
「悪い気ってことだよ」
へぇー。面白いね。
ジュリスが勧めてくれたから、じゃあ右手の中指に嵌めてようっと。
「つけたよ、ジュリス」
「あぁ。…って言うか、それ元々エンゲージリングだから、左手の薬指に嵌めるものだったんだが…」
「…えんげじ?」
「あ、いや。良いよ、好きなところに嵌めてくれ」
そっか。じゃあそうしよう。
「ジュリスは指輪嵌めないの?」
ジュリスも持ってたよね。お揃いの指輪。
「俺は…だから、誤解を招きかねないからやめておこうと…」
5階?
ここ地上だよ?
「ジュリスも嵌めようよ。お揃いだよ?綺麗だし」
「…俺はお前みたいに、小さい女の子が玩具の指輪を嵌めるノリにはなれないんだよ」
そっか。
ジュリスは変わってるなー。