神殺しのクロノスタシスⅤ〜前編〜
そうこうしているうちに、私達は南方都市シャネオンに到着した。
ジュリス曰く、ここで『サンクチュアリ』の残党探しをするとか。
『サンクチュアリ』っていうのは、魔導師が嫌いな悪い組織らしい。
大部分は、既に捕まえたらしいんだけど。
まだ残ってるかもしれないから、お掃除するんだって。
しかし。
一日、南方都市シャネオンを歩き回って。
『サンクチュアリ』の残党らしきものは、何も見つけられなかった。
残党がいないってことは、良いことなんだろうけど。
一日駆けずり回って、何も見つけられなかったとなると、ちょっとげんなりする。
疲れただけじゃないか。
結局、何も見つけられず日が暮れて。
私達は、王都セレーナに向かう列車に乗り込んでいた。
何だか、あれだね。
ただただ、シャネオンをお散歩して帰るみたいだ。
「つまんなかった」
「…観光しに来てる訳じゃないからな?何も見つからなくて良かったじゃないか」
「こんなことなら、お土産にお饅頭の一つでも買えば良かった…」
「だから、観光じゃないんだっての…」
でも、これじゃあただのお散歩だよ。
お散歩なんて王都でも出来るのに、わざわざシャネオンまで来てお散歩するなんて。
豪華なお散歩だ。
「足が疲れた…」
「良かったな。今夜はよく眠れるぞ」
そっか。そうかも。
最近、変な夢ばかり見て、あんまりよく眠れてないから。
ぐっすり眠れるなら、シャネオンのお散歩も悪くない。
と、思っていると。
「…そういやベリクリーデ。お前、聞いたか?」
ジュリスの方から、その話を切り出した。
「ほぇ?」
「イーニシュフェルト魔導学院のことだよ。シュニィから聞いたんだが…。何だか厄介なことになってるらしいな」
…厄介なこと?
そういえば…何だか、この間の会議で聞いたような…。
「聞いた気はするけど…眠かったから、よく覚えてないや」
「…お前って奴は…」
「えへへ」
「褒めてねぇよ」
え?
「俺達がこの間被害を被った、例の『白雪姫と七人の小人』とかいう魔法道具…。あれの親戚みたいなモノが、学院に現れたらしい」
「親戚?」
「どうもその魔法道具は、特定の人間のドッペルゲンガーを作り出すことが出来るらしいぞ」
…どっぺるげんがー?
ジュリス曰く、ここで『サンクチュアリ』の残党探しをするとか。
『サンクチュアリ』っていうのは、魔導師が嫌いな悪い組織らしい。
大部分は、既に捕まえたらしいんだけど。
まだ残ってるかもしれないから、お掃除するんだって。
しかし。
一日、南方都市シャネオンを歩き回って。
『サンクチュアリ』の残党らしきものは、何も見つけられなかった。
残党がいないってことは、良いことなんだろうけど。
一日駆けずり回って、何も見つけられなかったとなると、ちょっとげんなりする。
疲れただけじゃないか。
結局、何も見つけられず日が暮れて。
私達は、王都セレーナに向かう列車に乗り込んでいた。
何だか、あれだね。
ただただ、シャネオンをお散歩して帰るみたいだ。
「つまんなかった」
「…観光しに来てる訳じゃないからな?何も見つからなくて良かったじゃないか」
「こんなことなら、お土産にお饅頭の一つでも買えば良かった…」
「だから、観光じゃないんだっての…」
でも、これじゃあただのお散歩だよ。
お散歩なんて王都でも出来るのに、わざわざシャネオンまで来てお散歩するなんて。
豪華なお散歩だ。
「足が疲れた…」
「良かったな。今夜はよく眠れるぞ」
そっか。そうかも。
最近、変な夢ばかり見て、あんまりよく眠れてないから。
ぐっすり眠れるなら、シャネオンのお散歩も悪くない。
と、思っていると。
「…そういやベリクリーデ。お前、聞いたか?」
ジュリスの方から、その話を切り出した。
「ほぇ?」
「イーニシュフェルト魔導学院のことだよ。シュニィから聞いたんだが…。何だか厄介なことになってるらしいな」
…厄介なこと?
そういえば…何だか、この間の会議で聞いたような…。
「聞いた気はするけど…眠かったから、よく覚えてないや」
「…お前って奴は…」
「えへへ」
「褒めてねぇよ」
え?
「俺達がこの間被害を被った、例の『白雪姫と七人の小人』とかいう魔法道具…。あれの親戚みたいなモノが、学院に現れたらしい」
「親戚?」
「どうもその魔法道具は、特定の人間のドッペルゲンガーを作り出すことが出来るらしいぞ」
…どっぺるげんがー?