神殺しのクロノスタシスⅤ〜前編〜
「…何だか強そうな名前だね」
必殺技っぽいよ。「必殺!ドッペルゲンガー!」みたいな。
敵倒せそう。
「ドッペルゲンガー知らないのか、お前…」
うん。
「それって、美味しいの?」
「食い物じゃねぇよ。都市伝説の類だが…要するに、幽霊、妖怪…まぁ、現実にはいない生き物だな」
幽霊に妖怪…伝説か。
「お化けみたいなもの?」
「そうだな。ただし…自分と全く同じ顔のお化けだ」
ほう。
私と、全く同じ顔の人?
私の脳裏に、一瞬、夢の中の出来事が思い浮かんだ。
私と全く同じ顔の人…か。
「一緒に遊んだら楽しそうだね」
「…お前と全く同じ人間がもう一人増えると思うと、頭が痛くなってくるよ。ベリクリーデは一人でたくさんだ」
あ、でも私じゃなくて、ジュリスがもう一人いたら、もっと楽しいかもしれない。
良いなぁ、ドッペルゲンガー。来てくれないかな。
同じ顔をしてる相手だもん。双子の妹が出来たみたい。
きっと仲良くなれるよ。
しかし、ジュリス曰く。
「それに、ドッペルゲンガーとは友達になれないぞ。奴らは本物に成り代わろうとしてるんだから」
「?」
「つまり、お前の偽物が、勝手にお前の代わりになろうとしてるんだ」
そうなんだ。
私のそっくりさんが、本物の私の代わりに…。
たまにやって来て、面倒なことを代わりにやってくれるなら、悪くないかもしれないけど。
いつもは…嫌だなぁ。
「その人は、どうやったら帰ってくれるの?」
「一応、ぶん殴れば消えてくれるらしいけど…その前に、本物かどうか見分けないとな」
成程。
私本物なのに、偽物と間違えられて殴られたら痛いもんね。
「もし私の偽物が出てきたらどうしよう。ジュリス、私が本物だって分かる?」
「心配するな。お前みたいなきかん坊は、世の中にお前しかおらん。お前の偽物なんか、すぐに見破ってやるよ」
やったー。良かった。
それなら安心だね。
「じゃあ、私もジュリスの偽物が出てきたら、すぐに見破ってあげるよ」
「そうか。そりゃ宜しくな」
これで、私達のドッペルゲンガーがいつ現れても平気だね。
必殺技っぽいよ。「必殺!ドッペルゲンガー!」みたいな。
敵倒せそう。
「ドッペルゲンガー知らないのか、お前…」
うん。
「それって、美味しいの?」
「食い物じゃねぇよ。都市伝説の類だが…要するに、幽霊、妖怪…まぁ、現実にはいない生き物だな」
幽霊に妖怪…伝説か。
「お化けみたいなもの?」
「そうだな。ただし…自分と全く同じ顔のお化けだ」
ほう。
私と、全く同じ顔の人?
私の脳裏に、一瞬、夢の中の出来事が思い浮かんだ。
私と全く同じ顔の人…か。
「一緒に遊んだら楽しそうだね」
「…お前と全く同じ人間がもう一人増えると思うと、頭が痛くなってくるよ。ベリクリーデは一人でたくさんだ」
あ、でも私じゃなくて、ジュリスがもう一人いたら、もっと楽しいかもしれない。
良いなぁ、ドッペルゲンガー。来てくれないかな。
同じ顔をしてる相手だもん。双子の妹が出来たみたい。
きっと仲良くなれるよ。
しかし、ジュリス曰く。
「それに、ドッペルゲンガーとは友達になれないぞ。奴らは本物に成り代わろうとしてるんだから」
「?」
「つまり、お前の偽物が、勝手にお前の代わりになろうとしてるんだ」
そうなんだ。
私のそっくりさんが、本物の私の代わりに…。
たまにやって来て、面倒なことを代わりにやってくれるなら、悪くないかもしれないけど。
いつもは…嫌だなぁ。
「その人は、どうやったら帰ってくれるの?」
「一応、ぶん殴れば消えてくれるらしいけど…その前に、本物かどうか見分けないとな」
成程。
私本物なのに、偽物と間違えられて殴られたら痛いもんね。
「もし私の偽物が出てきたらどうしよう。ジュリス、私が本物だって分かる?」
「心配するな。お前みたいなきかん坊は、世の中にお前しかおらん。お前の偽物なんか、すぐに見破ってやるよ」
やったー。良かった。
それなら安心だね。
「じゃあ、私もジュリスの偽物が出てきたら、すぐに見破ってあげるよ」
「そうか。そりゃ宜しくな」
これで、私達のドッペルゲンガーがいつ現れても平気だね。