神殺しのクロノスタシスⅤ〜前編〜
もしかして、一件落着したと思っているのは俺だけで。
実は、まだ何も解決していないのでは…。
…いや、そんなことは…。
少なくとも、『オオカミと七匹の子ヤギ』を撃退したのは事実だ。
それだけでも、立派な進歩。
「とはいえ、根本的な問題は何も解決していませんよね。イーニシュフェルトの里の魔法道具が、他にも現れないとも言い切れず…」
「う…。でも、一つ解決したばかりなんだから、当分は大人しくしてくれるんじゃ…」
「いやぁ、世の中そんなに甘くないと思いますけど」
嫌なことを言うなよ。
そういう不吉なことを言うと、本当に、
「…ん?」
ころん、と。
突然目の前に、二枚貝の貝殻が転がった。
「…何だこれ?」
「…貝殻…?」
貝殻…だな。
何でこんなところに、貝殻が?何処から現れた?
海からは遠いぞ、この学院。
「何処からこんなものが…」
しゃがんで、貝殻を拾い。
何気なく、パカッと開いてみた。
「…?…!それは!」
「は?」
開く瞬間、シルナが目を見開いたが。
時、既に遅し。
貝殻を開くと同時に、学院長室が光に包まれた。
「…わたくしの恋を、叶えてくださるのはどなた?」
実は、まだ何も解決していないのでは…。
…いや、そんなことは…。
少なくとも、『オオカミと七匹の子ヤギ』を撃退したのは事実だ。
それだけでも、立派な進歩。
「とはいえ、根本的な問題は何も解決していませんよね。イーニシュフェルトの里の魔法道具が、他にも現れないとも言い切れず…」
「う…。でも、一つ解決したばかりなんだから、当分は大人しくしてくれるんじゃ…」
「いやぁ、世の中そんなに甘くないと思いますけど」
嫌なことを言うなよ。
そういう不吉なことを言うと、本当に、
「…ん?」
ころん、と。
突然目の前に、二枚貝の貝殻が転がった。
「…何だこれ?」
「…貝殻…?」
貝殻…だな。
何でこんなところに、貝殻が?何処から現れた?
海からは遠いぞ、この学院。
「何処からこんなものが…」
しゃがんで、貝殻を拾い。
何気なく、パカッと開いてみた。
「…?…!それは!」
「は?」
開く瞬間、シルナが目を見開いたが。
時、既に遅し。
貝殻を開くと同時に、学院長室が光に包まれた。
「…わたくしの恋を、叶えてくださるのはどなた?」