神殺しのクロノスタシスⅤ〜前編〜
俺は、木箱を手に取った。

…これってもしかして。

…俺、見つけてしまったのでは?

あれ?案外あっさりじゃないか?

手がかりも何もないから、探すのは難儀すると思っていたのだが…。

びっくりするど、あっさり当たりを引いてしまった。

まぁ、何にせよ、これで一安心だ。

「はぁ、良かった…」

俺は木箱を手に取り、箱の中を開けた。

この中に、ガラスの靴が、

「…ん?」

…何だこれ?

確かに木箱の中には、ガラスの靴が入っていた。

でも、なんか…黄ばんでね?

俺達が最初に見たガラスの靴は、綺麗な透明だったよな?

しかし今、俺が見つけたガラスの靴は、薄く黄ばんでいた。

黄色みを帯びたガラスの靴。

こんなだったっけ…?なんか違うような…。

でも、ガラスの靴に違いはない。

探しているガラスの靴というのは、多分これのことだろう。

俺は木箱を抱えて、シルナ達を呼びに行くことにした。
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