神殺しのクロノスタシスⅤ〜前編〜
「大体、お前…」
「?何?」
「いや…魚釣りは別に良いんだけど…」
定番の趣味だもんな。
男の趣味と思われがちだが、女性でも全然アリだろう。
それは良いんだよ。健全な趣味で、悪くないと思う。
ベリクリーデが魚釣りに挑戦したいなら、そうすれば良いさ。
さすがにマグロは無理だと思うけどな。
まぁ、ブラックバスくらいなら釣れるんじゃないか?
…しかし、魚釣りに必要なものはエサだけではないということを、ベリクリーデは分かっているのだろうか。
「…お前、釣り竿はどうするんだ?」
「え?」
「魚釣りには、釣り竿が必要だろ?」
エサがあっても、魚を釣り上げる竿がないことには、魚釣りは出来ないぞ。
すると、ベリクリーデはこくんと頷いた。
どうやら、分かってはいるようだな。
「うん。だから、これから作るんだよ」
お前のそういう、チャレンジ精神精神旺盛なところは、本当長所だと思う。
しかし、ベリクリーデの場合…もう少し、現実を見るということをして欲しい。
何でもかんでも、挑戦すれば良いってもんじゃないんだぞ?
「…手作りするのか?釣り竿…」
「うん」
「作り方は分かってるのか?」
「?細長い棒に、糸をつけたら良いんでしょ?」
物凄く簡単に言うが、絶対そんなに簡単じゃないぞ。
少なくとも、そんな貧弱な釣り竿ではマグロなんて絶対釣れない。
「もう目星はつけてるんだよ。隊舎裏の、おっきな桜の木を切り倒して釣り竿の材料に…」
「あーはいはいはい、逮捕だ逮捕。そんなことはさせないからな」
「え、何で?」
「何でじゃねぇんだよ」
魚釣りの為に、桜の木を犠牲にしようとするな。この馬鹿者め。
…と、こういう訳で、結局。
ベリクリーデの知的好奇心を満足させる為に。
今日も今日とて俺は、ベリクリーデの奇行に付き合う羽目になったのだった。
全く、これで何回目だよ。
「?何?」
「いや…魚釣りは別に良いんだけど…」
定番の趣味だもんな。
男の趣味と思われがちだが、女性でも全然アリだろう。
それは良いんだよ。健全な趣味で、悪くないと思う。
ベリクリーデが魚釣りに挑戦したいなら、そうすれば良いさ。
さすがにマグロは無理だと思うけどな。
まぁ、ブラックバスくらいなら釣れるんじゃないか?
…しかし、魚釣りに必要なものはエサだけではないということを、ベリクリーデは分かっているのだろうか。
「…お前、釣り竿はどうするんだ?」
「え?」
「魚釣りには、釣り竿が必要だろ?」
エサがあっても、魚を釣り上げる竿がないことには、魚釣りは出来ないぞ。
すると、ベリクリーデはこくんと頷いた。
どうやら、分かってはいるようだな。
「うん。だから、これから作るんだよ」
お前のそういう、チャレンジ精神精神旺盛なところは、本当長所だと思う。
しかし、ベリクリーデの場合…もう少し、現実を見るということをして欲しい。
何でもかんでも、挑戦すれば良いってもんじゃないんだぞ?
「…手作りするのか?釣り竿…」
「うん」
「作り方は分かってるのか?」
「?細長い棒に、糸をつけたら良いんでしょ?」
物凄く簡単に言うが、絶対そんなに簡単じゃないぞ。
少なくとも、そんな貧弱な釣り竿ではマグロなんて絶対釣れない。
「もう目星はつけてるんだよ。隊舎裏の、おっきな桜の木を切り倒して釣り竿の材料に…」
「あーはいはいはい、逮捕だ逮捕。そんなことはさせないからな」
「え、何で?」
「何でじゃねぇんだよ」
魚釣りの為に、桜の木を犠牲にしようとするな。この馬鹿者め。
…と、こういう訳で、結局。
ベリクリーデの知的好奇心を満足させる為に。
今日も今日とて俺は、ベリクリーデの奇行に付き合う羽目になったのだった。
全く、これで何回目だよ。