神殺しのクロノスタシスⅤ〜前編〜
…が、掃除用具の補充の前に、まずは全ての掃除用具入れを確認するのが先。
まだ、稽古場の掃除用具入れを確認してないからね。
今日中に、点検作業だけは終わらせておかないと。
今日点検を終えて、明日補充すれば、多分明日の下校時刻までには終わるだろう。
計画的だね〜。
と、思いながら、三人で稽古場に向かおう…としていると。
「…」
稽古場が近づくにつれ、段々とツキナの足取りが重くなっていった。
…??
どーしたんだろ、ツキナ。疲れた?
「どしたの?ツキナ。急がないと、下校時刻になっちゃうよ」
「う、うん…。…そうなんだけど…」
もごもごと口ごもり、腰が引けているツキナ。
…本当にどーしたんだろ?
「ツキナ?」
「…」
ツキナは、きょろきょろと周囲を見渡した。
そして。
「…ね、ねぇすぐり君…」
「何?」
「お化け…いないよね?」
と、尋ねるツキナの顔には、焦燥が浮かんでいた。
え、大丈夫?
「お化け…?」
「だ、だって…この稽古場、お化けが出るって噂が…」
…あー。
そーいえば、そーだっけ。
稽古場にお化けが出るって、一時期噂になってたよねー。
ツキナ、あれを本気にしてたんだ。
「だいじょーぶだよ。あのお化けは俺が退治したからさ」
生徒が噂してたお化けっていうのは、あれでしょ?
毎晩俺達がパトロールしてるときに見つけた、あの黒い影のことでしょ?
結局あの黒い影は、俺達のドッペルゲンガーだった。
ドッペルゲンガーの出処である、魔法道具…『オオカミと七匹の子ヤギ』だっけ?
あれはもう退治したから、二度とお化け…あの黒い影が現れることはない。
…はずなのに、なんか、未だに噂が消えてないよね。
噂が噂を呼んで、未だに生徒の間で語り継がれてる、ってことなのかなぁ。
皆物好きだよねー。
お化けの噂、案外皆気に入ってるのかもしれない。
ま、気持ちが分からなくもないけどさー。
「本当?大丈夫?」
「大丈夫、大丈夫。万が一何か出てきたら、そのときは俺が撃退するよ」
お化けだろうが、ドッペルゲンガーだろうが、得体の知れない魔法道具だろうが。
俺に言わせれば、人間以上に恐ろしいものなんてないね。
まだ、稽古場の掃除用具入れを確認してないからね。
今日中に、点検作業だけは終わらせておかないと。
今日点検を終えて、明日補充すれば、多分明日の下校時刻までには終わるだろう。
計画的だね〜。
と、思いながら、三人で稽古場に向かおう…としていると。
「…」
稽古場が近づくにつれ、段々とツキナの足取りが重くなっていった。
…??
どーしたんだろ、ツキナ。疲れた?
「どしたの?ツキナ。急がないと、下校時刻になっちゃうよ」
「う、うん…。…そうなんだけど…」
もごもごと口ごもり、腰が引けているツキナ。
…本当にどーしたんだろ?
「ツキナ?」
「…」
ツキナは、きょろきょろと周囲を見渡した。
そして。
「…ね、ねぇすぐり君…」
「何?」
「お化け…いないよね?」
と、尋ねるツキナの顔には、焦燥が浮かんでいた。
え、大丈夫?
「お化け…?」
「だ、だって…この稽古場、お化けが出るって噂が…」
…あー。
そーいえば、そーだっけ。
稽古場にお化けが出るって、一時期噂になってたよねー。
ツキナ、あれを本気にしてたんだ。
「だいじょーぶだよ。あのお化けは俺が退治したからさ」
生徒が噂してたお化けっていうのは、あれでしょ?
毎晩俺達がパトロールしてるときに見つけた、あの黒い影のことでしょ?
結局あの黒い影は、俺達のドッペルゲンガーだった。
ドッペルゲンガーの出処である、魔法道具…『オオカミと七匹の子ヤギ』だっけ?
あれはもう退治したから、二度とお化け…あの黒い影が現れることはない。
…はずなのに、なんか、未だに噂が消えてないよね。
噂が噂を呼んで、未だに生徒の間で語り継がれてる、ってことなのかなぁ。
皆物好きだよねー。
お化けの噂、案外皆気に入ってるのかもしれない。
ま、気持ちが分からなくもないけどさー。
「本当?大丈夫?」
「大丈夫、大丈夫。万が一何か出てきたら、そのときは俺が撃退するよ」
お化けだろうが、ドッペルゲンガーだろうが、得体の知れない魔法道具だろうが。
俺に言わせれば、人間以上に恐ろしいものなんてないね。