神殺しのクロノスタシスⅤ〜前編〜
…後日。




「…ところで、天音…。結局『眠れる森の魔女』と契約したら、どうなるんだ?」

あれ以来、『眠れる森の魔女』は大人しいままだが。

契約することで、何か変化が?

「あ、うん…。どうやら、本当に童話に出てくる、魔法のホウキみたいで…」

「…で?」

「…跨がって、空が飛べるよ」

「…」

それは…本当に、魔法のホウキだな。

「楽しそうですね。ジェットコースターみたいで。今度、僕も乗せてくれるよう頼んでくれませんか」

散々土手っ腹を串刺しにされたのに、魔法のホウキに興味津々のナジュである。

めげないな、お前は。

「う、うん…分かった」

「宜しくお願いします」

更にその後日。

ホウキにどつかれながらも、暴走ジェットコースターのごとく、ホウキに掴まって空を飛ぶ…ナジュの姿を目撃した。

…楽しそうで何より。
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