神殺しのクロノスタシスⅤ〜前編〜
「…分かってると思うが」
それぞれ、別々の世界に送られる前に。
どうしても…確認しておかなければならないことがある。
言うまでもないことかもしれないけど。
「七人、一人も欠けずに…もう一度会おう」
アリスのお茶会の席に、この場にいる全員が揃っていることを。
俺は信じているからな。
…すると。
「愚問ですね。私は、こんなところでくたばるつもりはありません」
「うん…。絶対にまた、皆で再会しよう」
「僕は『八千歳』と一緒だから、心配しなくても大丈夫だよ」
「俺も『八千代』と一緒だからねー。まー、大丈夫でしょ」
イレースと天音、令月とすぐりが言った。
頼もしい奴ら…。
…だったが。
「…僕は、これを機にワンチャン死ねないかなーとか期待してますが…」
ナジュ、お前。
雰囲気を台無しにしやがった。
「アホ言ってないで、ちゃんと戻ってこい。ここで死んでも、あの世には行けないぞ」
幽霊になって、永遠に閉じた世界の中を彷徨う羽目になるのだ。
それはお前の望むことではないだろう。
二度とリリスに会えないんだぞ。分かってるか?
「分かりましたよ。帰ってきますよ」
「よし…それで良い」
帰ってくるって言ったんだからな。ちゃんと有言実行しろよ。
…そして。
「とびきりのお菓子があっても、美味しいチョコレートティーがあっても、どんなに素敵なお茶会でも…皆が揃ってなきゃ、意味がないからね」
と、シルナが言った。
お前は、まだとびきりのお菓子とやらを忘れられないのか。
「皆で一緒に、元の世界に帰ろう。そして…アリスのお茶会じゃなくて、シルナのお茶会を再開しよう」
大事なのはそこか。
まぁ…そうだな。訳の分からんアリスの茶会よりも。
シルナの、鼻が捩れそうなチョコレートティーパーティーの方が、遥かにマシというものだ。
…そんな訳だから。
絶対また、皆に再会する。
そして、皆で帰って、シルナのティーパーティーを再開するのだ。
イレースの言う通り…こんなところでくたばってたまるものか。
絶対生きて帰ってやる。
だから、それまでは。
「…各自、武運を祈る。絶対戻ってくるんだぞ」
しばしのお別れだ。
「さぁ、皆さん。行ってらっしゃい」
ハンプティ・ダンプティの手引きで。
俺達は、再び青い光りに包まれ。
それぞれ、自分の持つトランプの絵柄の世界に転送された。
それぞれ、別々の世界に送られる前に。
どうしても…確認しておかなければならないことがある。
言うまでもないことかもしれないけど。
「七人、一人も欠けずに…もう一度会おう」
アリスのお茶会の席に、この場にいる全員が揃っていることを。
俺は信じているからな。
…すると。
「愚問ですね。私は、こんなところでくたばるつもりはありません」
「うん…。絶対にまた、皆で再会しよう」
「僕は『八千歳』と一緒だから、心配しなくても大丈夫だよ」
「俺も『八千代』と一緒だからねー。まー、大丈夫でしょ」
イレースと天音、令月とすぐりが言った。
頼もしい奴ら…。
…だったが。
「…僕は、これを機にワンチャン死ねないかなーとか期待してますが…」
ナジュ、お前。
雰囲気を台無しにしやがった。
「アホ言ってないで、ちゃんと戻ってこい。ここで死んでも、あの世には行けないぞ」
幽霊になって、永遠に閉じた世界の中を彷徨う羽目になるのだ。
それはお前の望むことではないだろう。
二度とリリスに会えないんだぞ。分かってるか?
「分かりましたよ。帰ってきますよ」
「よし…それで良い」
帰ってくるって言ったんだからな。ちゃんと有言実行しろよ。
…そして。
「とびきりのお菓子があっても、美味しいチョコレートティーがあっても、どんなに素敵なお茶会でも…皆が揃ってなきゃ、意味がないからね」
と、シルナが言った。
お前は、まだとびきりのお菓子とやらを忘れられないのか。
「皆で一緒に、元の世界に帰ろう。そして…アリスのお茶会じゃなくて、シルナのお茶会を再開しよう」
大事なのはそこか。
まぁ…そうだな。訳の分からんアリスの茶会よりも。
シルナの、鼻が捩れそうなチョコレートティーパーティーの方が、遥かにマシというものだ。
…そんな訳だから。
絶対また、皆に再会する。
そして、皆で帰って、シルナのティーパーティーを再開するのだ。
イレースの言う通り…こんなところでくたばってたまるものか。
絶対生きて帰ってやる。
だから、それまでは。
「…各自、武運を祈る。絶対戻ってくるんだぞ」
しばしのお別れだ。
「さぁ、皆さん。行ってらっしゃい」
ハンプティ・ダンプティの手引きで。
俺達は、再び青い光りに包まれ。
それぞれ、自分の持つトランプの絵柄の世界に転送された。