神殺しのクロノスタシスⅤ〜前編〜
…それで?

説教を聞く他に、僕達は何をすれば良いんだろうか。

何もせずに解放してもらえるなら、それが一番なのだが…。

…勿論、そうは行かなかった。

「この不届き者共め。責任を取って、お前達が壊したこの家を直していけ!」

…とのこと。

…なんか、また面倒なことを言い始めた。

『八千歳』ごめん。やっぱり「黙らせて」もらった方が良いかな。
 
「…」

ちらりと『八千歳』を見ると、彼も胡散臭そうな顔で、おじいさんを見つめていた。

そうなるよね。分かる。

「家を直すって、どうしたら良いの?」

「決まっておるだろう。ついてこい!壊したものを全部直すまで、この家から出さんからな!」

「…」

…なんか、本当に面倒臭いことになっちゃった。

今更だけど…そこの窓から、僕達も逃亡して良いかな。
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