神殺しのクロノスタシスⅤ〜前編〜
「っ!!誰!?」

二人は、何者かの視線を感じて振り向いた。

安心しかけていた身体が、緊張のあまり固まった。

二人が振り向いた、その先には。

「お…お゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛…」

嗄れた呻き声をたてながら。

謎の黒い影が、カツン、カツン、と、何か硬いものを引き摺りながら、こちらに向かって歩いてきた。

それを見た二人の少女は、堪えていた恐怖を爆発させた。




「…っ!!きゃぁぁぁぁぁ!!」



夜の校舎内に響くその叫び声に、俺は驚いて飛び起きた。




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