神殺しのクロノスタシスⅤ〜前編〜
何なんだ、こいつのこの自信は…。
偽物の癖に、何でこんなに自信満々なんだ。
「いっ…てぇ…。…ナジュ、大丈夫か?」
鼻血をハンカチで押さえながら、俺はよろよろと起き上がり、顔が溶けているナジュに声をかけた。
シルナも床で悶絶しているが、あっちはまぁ…放っとこう。
「治るから大丈夫ですけど…。あぁ、折角の男前が台無しですよー」
「うげっ…」
ナジュの顔は皮膚がドロドロに溶け、自称イケメンの面影をなくしていた。
人によっては、トラウマになるレベル。
この場に生徒がいなくて良かった。
こんなナジュを見たら、確実に悲鳴をあげるぞ。
ナジュが不死身じゃなかったら、どうなっていたことか。
「ナジュ君に…学院長先生や羽久さんに、こんな酷いことをするなんて…!」
天音は珍しく憤った様子で、杖を握り締めた。
「絶対に許さない…!」
「ふーん?じゃあ、僕を止めてみなよ」
ドッペルゲンガー天音は、にやにやしながら答えた。
さっきから、何なんだこの自信は。
「…solinesh」
天音は得意の光魔法で、ドッペルゲンガー天音に攻撃した。
…が。
ドッペルゲンガー天音は、両手に細身の剣を持ち。
その剣で、天音の光魔法を一刀両断した。
「…!?」
何なんだ?その剣…。
普段の天音は、そんなものは持ってないはず。
両手に剣を構えるドッペルゲンガー天音を見て、本物の天音は絶句していた。
そりゃそうなるだろう。
しかし、ドッペルゲンガー天音は。
「僕は出し惜しみはしないよ…君とは違ってね」
得意げな顔で、そんなことを言った。
出し惜しみ…ってどういう意味だ?
「…くっ…!このドッペルゲンガー、トゥルーフォーム天音さんを再現出来るんですか…!だとしたら、不味いですよ」
溶けた顔で、ナジュがそう言った。
…トゥルーフォーム…?
「あ、あぁぁぁナジュ君!それは黙っ…そのことは…!」
…?
慌ててナジュを止めようとする天音に、首を傾げている暇もなく。
「天音、来るぞ!」
「…!」
容赦なく剣を振り回すドッペルゲンガー天音の攻撃を、天音はかろうじて躱した。
偽物の癖に、何でこんなに自信満々なんだ。
「いっ…てぇ…。…ナジュ、大丈夫か?」
鼻血をハンカチで押さえながら、俺はよろよろと起き上がり、顔が溶けているナジュに声をかけた。
シルナも床で悶絶しているが、あっちはまぁ…放っとこう。
「治るから大丈夫ですけど…。あぁ、折角の男前が台無しですよー」
「うげっ…」
ナジュの顔は皮膚がドロドロに溶け、自称イケメンの面影をなくしていた。
人によっては、トラウマになるレベル。
この場に生徒がいなくて良かった。
こんなナジュを見たら、確実に悲鳴をあげるぞ。
ナジュが不死身じゃなかったら、どうなっていたことか。
「ナジュ君に…学院長先生や羽久さんに、こんな酷いことをするなんて…!」
天音は珍しく憤った様子で、杖を握り締めた。
「絶対に許さない…!」
「ふーん?じゃあ、僕を止めてみなよ」
ドッペルゲンガー天音は、にやにやしながら答えた。
さっきから、何なんだこの自信は。
「…solinesh」
天音は得意の光魔法で、ドッペルゲンガー天音に攻撃した。
…が。
ドッペルゲンガー天音は、両手に細身の剣を持ち。
その剣で、天音の光魔法を一刀両断した。
「…!?」
何なんだ?その剣…。
普段の天音は、そんなものは持ってないはず。
両手に剣を構えるドッペルゲンガー天音を見て、本物の天音は絶句していた。
そりゃそうなるだろう。
しかし、ドッペルゲンガー天音は。
「僕は出し惜しみはしないよ…君とは違ってね」
得意げな顔で、そんなことを言った。
出し惜しみ…ってどういう意味だ?
「…くっ…!このドッペルゲンガー、トゥルーフォーム天音さんを再現出来るんですか…!だとしたら、不味いですよ」
溶けた顔で、ナジュがそう言った。
…トゥルーフォーム…?
「あ、あぁぁぁナジュ君!それは黙っ…そのことは…!」
…?
慌ててナジュを止めようとする天音に、首を傾げている暇もなく。
「天音、来るぞ!」
「…!」
容赦なく剣を振り回すドッペルゲンガー天音の攻撃を、天音はかろうじて躱した。