あなたに好きと言えるまで
高校二年生
「はぁー」
ため息ばかり、私の青春は何処に行ってしまったんだろう、
「ため息ばかり吐いてると幸せが逃げるよ」
「あっ、美智子、
逃げるような幸せは今の私には無いよ、、」
「どした、 恋煩い?」
やっぱりそう見えるよね、いつも私の悩みを親身になって聞いてくれる彼女には隠す事なく胸の内を話せる。
「私さ、君嶋くんが好きだったんだー」
「一年の時同じクラスの? そっか思い出した、やっぱり彼が好きだったんだ、二年のクラスは別々になったから?」
「それもあるけど、彼は今彼女がいるでしょ」
「そうだった、うーん、確か8組だった河崎さん、可愛い子だよね」
「美智子はその子を知ってるの?」
「話した事は無いけど、明るくて可愛いから有名人だね、剣道部の道着姿がまた似合ってて男の子に人気だよ」
剣道部か、スポーツ女子なんだ、
見た目も可愛くて、性格も明るい、その上運動もできて活発。
そうか、私がどう足掻いても彼女には勝てない、、
「何でそんな子が君嶋くんと結ばれたんだろ、だって二人が出会う機会なんてないじゃない」
あっ、でも告白したんだから、一目惚れか、、
「美幸は知らないんだ、、」
「なにを?」
「同じクラスに矢代くんっていたでしょ、矢代くんと河崎さんは幼馴染なんだって」
「だから?」
「美幸と一緒で河崎さんも君嶋くんの陸上の練習を見て一目惚れしたらしいよ、その仲を取り持ったのが矢代くんだって」
私はその前から彼が気になっていましたけど、、
そうか矢代くんか、いらない世話を焼いたのは、