激甘すぎる婚前同居。 〜訳アリ令嬢は染織家の盲愛に気づかない〜
せ、専属執事!?
藤乃さんそんな、すごい方だったのね……でも、確かに出版社の副社長さんだって聞いたし有り得ない話でもないのか。
「美宙様、宮下と申します。よろしくお願いしますね」
「宮下、さん。初めまして……如月美宙です。こちらこそよろしくお願いします」
宮下さんは、旦那様よりも年下って感じで頼れるお兄さんっていう雰囲気があった。
「美宙様、私にさんを付ける必要はございませんよ。宮下とお呼びくださいませ」
「分かりました……では、そうします……」
「えぇ、よろしくお願いしますね。……穂貴様、Berryフラワーパークに向かってよろしいでしょうか?」
宮下さんは私から藤乃さんに話しかけて行き先の確認をして、家から彼がいつも行く植物園へと向かった。