激甘すぎる婚前同居。 〜訳アリ令嬢は染織家の盲愛に気づかない〜



 たまには会社に顔を出さないとな……俺が会社に行っている間に、お茶会をセッティングしよう。彼女を一人、あの家にお留守番させるのも心配だし母さんが美宙ちゃんといてくれるなら安心だ。


「俺は、美宙ちゃんに見合う男になれたんだろうか」


 俺は、美宙ちゃんと始めて会った日のことを今でも鮮明に覚えてる。藤乃家の当時の当主でひいお爺様と鷹司家の同じく当主で彼女のひいお爺様が親友同士で家で繋がりがあった。その時はまだ少女だった彼女は鷹司家夫人だったお母さんに連れられ藤乃家にやってきたのだ。その時に俺は、一目惚れをした。その時にお母さんに言われた言葉がある。


『穂貴くん。この子が欲しいのなら、立派な男になって……絶対に幸せにできる確証がないと私たちはお嫁には出せないわ』



 そう言われた。
 その言葉が今も耳に残ってる。



  (穂貴side)終




 
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