激甘すぎる婚前同居。 〜訳アリ令嬢は染織家の盲愛に気づかない〜


 それから染色をして、日陰に糸を干す。一通りの工程を終えると次の糸を染める。次は藍染めだ。
 藍染の染料の元となる原料は、インディゴ色素を含む植物の“藍”だ。
 藍にもタデ科のものからマメ科のものまで様々な種類があるが、日本の伝統的なのはタデ藍を使う。このタデ藍の葉を乾燥させ、それをさらに発酵させた(すくも)が染料となる。発行する理由としては溶けない性質だから発酵させて可溶化することで染料にするそう。

 穂貴さんに教えてもらった時、すごく手間がかかっていることに驚いた。よく藍染めって聞くけど……こんなに大変だったなんて、と。



< 31 / 39 >

この作品をシェア

pagetop