激甘すぎる婚前同居。 〜訳アリ令嬢は染織家の盲愛に気づかない〜
「美宙ちゃん、できた?」
「はいっ、良い色になったかと思います」
「ありがとう。本当だ、美宙ちゃんって筋がいいよ。美宙ちゃんこの仕事向いてるよ」
「師匠様の教え方が上手なので……」
本当に穂貴さんは教えるのがお上手だ。
「努力家のお弟子さんだからね? そろそろ、今日は終わりにしよう」
私がお師匠様と言ったからか彼は私をお弟子さんと言って、私の使っていた道具を一緒に片付けてくれてアトリエを後にした。