激甘すぎる婚前同居。 〜訳アリ令嬢は染織家の盲愛に気づかない〜
「あのっ、私のこと、抱いてください!」
「……え?」
話し合いをしようと思ったのに、なんで最初から抱いてくださいなんて……言っちゃったんだろう!?
どうしよう!?
「美宙ちゃん、意味わかってる? 君を抱くってことは、子供が出来る行為をするということだよ。もしかして、母さんに言われたんだろうけど俺は誰かに言われたから君を抱くことはしたくない。これは君だけの意思なの?」
「そ、そうです! 私、穂貴さんとの子供が欲しいです」
もう、腹を括るしかない。
後か先かのことだ……それに私、穂貴さんのこと、好きだと思う。たくさん優しくしてもらってたくさんのことを教えてくれて、甘やかされて。
「私、穂貴さんが好きです……だから」
そう、私が言えば穂貴さんとの距離はゼロになる。彼の唇が私の唇と重なった。
「……もう、後には引けないけどいいんだね?」
その言葉に頷くと、私をベッドに押し倒して穂貴さんは跨ったのだった。