激甘すぎる婚前同居。 〜訳アリ令嬢は染織家の盲愛に気づかない〜
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「……ん……っ」
カーテンの隙間から漏れる光が眩しくて、目を覚ました。いつものように寝返りをしようと動かすががっしりと腰が掴まれていて、身動きが出来ない。普段、染色を教えてもらう時の優しく触れる感じはなくまるで逃がさないとでもいうように捕まえられていて……何も身につけていない私は動く方が恥ずかしいと思って穂貴さんが起きるまでジッと大人しくしようと目を瞑る。
「んんっ……」
捕まえられているだけだと思ったのに、その腕がゆっくりと腹部から離れて上に彼の手が上がっていくのが分かる。その手が、私の膨らみに触れた。思わず声が漏れてしまうが、きっと寝ぼけているんだろう。
寝ぼけているとはいえ、寝ている穂貴さんに迷惑かけると思って声が漏れるのを我慢することにした。
彼の手が頂に触れて、昨夜の名残りだろうか快感が思い出される。それで「あっ」と声が出てしまった。それをきっかけに、リミッターが外れてしまったのか甘い声が繰り返し出てしまう。