白杖くんは、恋を知った
お昼時の駅のホームは、色んな人が行き交っていて、色んな人の声で賑やかだ。そんな中、慎重に点字ブロックの上を進んでいく。その時。
ドン、と強い衝撃が僕の体に伝わる。誰かにぶつかったみたいだ。僕の体はよろけてしまって、点字ブロックから離れてしまう。
「あらあら、ごめんなさいね」
低めの女性の声が聞こえ、僕は「こちらこそすみません」と言い、立ち上がる。そして点字ブロックの上に戻ろうとしたんだけど、戻れなかった。何故ならーーー。
(点字ブロックの上に何か置いてある。それに、点字ブロックの上に何人も人が立ってて、点字ブロックの上を歩きたいのに歩けない!)
家は十年以上住んでいるところだし、盲学校は通い慣れたところだから点字ブロックがなくても大丈夫だ。でも、どんなに通い慣れた道であっても外では点字ブロックがないと僕たちはうまく進めなくなってしまう。目が見える人で例えると、地図もスマホもなしに何もない荒野に放り出されるような、そんな感覚。
ドン、と強い衝撃が僕の体に伝わる。誰かにぶつかったみたいだ。僕の体はよろけてしまって、点字ブロックから離れてしまう。
「あらあら、ごめんなさいね」
低めの女性の声が聞こえ、僕は「こちらこそすみません」と言い、立ち上がる。そして点字ブロックの上に戻ろうとしたんだけど、戻れなかった。何故ならーーー。
(点字ブロックの上に何か置いてある。それに、点字ブロックの上に何人も人が立ってて、点字ブロックの上を歩きたいのに歩けない!)
家は十年以上住んでいるところだし、盲学校は通い慣れたところだから点字ブロックがなくても大丈夫だ。でも、どんなに通い慣れた道であっても外では点字ブロックがないと僕たちはうまく進めなくなってしまう。目が見える人で例えると、地図もスマホもなしに何もない荒野に放り出されるような、そんな感覚。