38年前に別れた君に伝えたいこと
「私は、あなたに何かしてあげられる?」
「美幸ちゃん、電話をくれたこと感謝してるんだ。
君が幸せに暮らしてるだけで、僕は救われた気がする、
勇気を出して電話してくれたんだね、ありがとう
でも、これ以上は君に迷惑をかけるといけないから、もう切るね」
「圭くん! 待って。
まだ、、まだ話したい事がいっぱいあるから、
また、電話していい?」
「、、うん、僕でよければいつでも話し相手になるよ、美幸ちゃんに迷惑をかけない範囲内でね」
「ありがとう、また電話するから」
あえて連絡先は訊ねなかった、彼女からの一方通行の会話でいい。
彼女が電話したい時に、都合の良いタイミングで掛けてくれれば、家族に知られることはないだろう。
下手に電話番号を聞いてしまうと、迷惑をかけそうで怖かったから。