再会から始まる両片思い〜救命士の彼は彼女の心をつかまえたい〜
消えてくれない
翌朝、仕事が休みの私は溜まっていた掃除や洗濯を済ませると買い物に出かけた。
どこかに出かけようと思ったが昨日からそんな気分にはなれず、家の中を整理していた。心の中の整理はまだ出来ないが、しなければならないことはわかっている。
もうすぐ12月。日に日に寒くなってきて温かいものが恋しくなってきた。お腹が温まれば心も満たされるかもしれないと、シチューの具材を買い込み帰ってきた。
自宅に戻るとスマホにメッセージが届いていた。紗衣ちゃんからみんなと忘年会をしないかとお誘いだった。
どうしよう。
今会ったら気持ちを抑え込む自信がない。会わないままでいられたらいつかは風化するかもしれない。むしろこのまま今の気持ちを忘れてしまいたいのに。
返信に困っていると既読がついたことに気がついた紗衣ちゃんから再度メッセージが届いた。
【昨日みんなと救急外来で会ったんですね。橋口くんからメッセージが来ましたよ。のどかさんが格好良かったって言ってました】
私にも来たが、紗衣ちゃんにも送っていたんだ。なんだか恥ずかしい。
【いつもと変わらないんだけどな】
【のどかさんの仕事っぷりはいつもキリッとしてて、普段のほんわかした時とのギャップが大きいんですよね】
【そうかなぁ】
幾度となくやり取りをするが肝心の忘年会の話ができずにいた。
このままこの話はなかったことにしたいと思うが、やはり紗衣ちゃんは忘れておらず、最後になりその話になってしまった。
【忘年会、いつ頃がいいですか?】
【ちょっと忙しくて……。今回私はパスしてもいい? 紗衣ちゃんだけでも楽しんできて】
そう返信すると紗衣ちゃんは私が行かないなら自分も行かないと返信が来た。
紗衣ちゃんだけでも行って、と伝えても自分ひとりじゃ嫌だという。その気持ちもわからなくはないが、行きたくない気持ちが今は強いので紗衣ちゃんのために行ってあげるだけの気持ちのゆとりはない。
本当に申し訳ないとは思うが今は夏目さんに会いたくない。
どこかに出かけようと思ったが昨日からそんな気分にはなれず、家の中を整理していた。心の中の整理はまだ出来ないが、しなければならないことはわかっている。
もうすぐ12月。日に日に寒くなってきて温かいものが恋しくなってきた。お腹が温まれば心も満たされるかもしれないと、シチューの具材を買い込み帰ってきた。
自宅に戻るとスマホにメッセージが届いていた。紗衣ちゃんからみんなと忘年会をしないかとお誘いだった。
どうしよう。
今会ったら気持ちを抑え込む自信がない。会わないままでいられたらいつかは風化するかもしれない。むしろこのまま今の気持ちを忘れてしまいたいのに。
返信に困っていると既読がついたことに気がついた紗衣ちゃんから再度メッセージが届いた。
【昨日みんなと救急外来で会ったんですね。橋口くんからメッセージが来ましたよ。のどかさんが格好良かったって言ってました】
私にも来たが、紗衣ちゃんにも送っていたんだ。なんだか恥ずかしい。
【いつもと変わらないんだけどな】
【のどかさんの仕事っぷりはいつもキリッとしてて、普段のほんわかした時とのギャップが大きいんですよね】
【そうかなぁ】
幾度となくやり取りをするが肝心の忘年会の話ができずにいた。
このままこの話はなかったことにしたいと思うが、やはり紗衣ちゃんは忘れておらず、最後になりその話になってしまった。
【忘年会、いつ頃がいいですか?】
【ちょっと忙しくて……。今回私はパスしてもいい? 紗衣ちゃんだけでも楽しんできて】
そう返信すると紗衣ちゃんは私が行かないなら自分も行かないと返信が来た。
紗衣ちゃんだけでも行って、と伝えても自分ひとりじゃ嫌だという。その気持ちもわからなくはないが、行きたくない気持ちが今は強いので紗衣ちゃんのために行ってあげるだけの気持ちのゆとりはない。
本当に申し訳ないとは思うが今は夏目さんに会いたくない。