めぐり愛
「・・・美味しい。」
「そっか、良かった。」
黙々と食べる私の前に座り、煙草を吸う春樹さんはとても優しい顔で微笑んでいた。
そんな春樹さんの優しい眼差しと、春樹さんの作ってくれた温かな料理に私の心は解れていった。
そしていつの間にか私の頬には涙が伝っていた。
「どした?どっか痛いか?」
「・・・いえ・・・ありがとうございます・・・」
何だか分からない。
でも涙は止まらず、【ありがとう】という言葉しか出てこなかった。
「ほら。」
やっぱり優しい顔でティッシュを渡してくれる春樹さん。
優しくされるって、心が温かくなるんだ。