めぐり愛
「んで、どうする?これから。」
これから・・・
ここにいるわけにはいかない。
かといって施設へ戻りたくはない。
友達もいない、身寄りもいない。
たかが中学生の私。
たまらなく不安になった。
「どうしよう・・・」
俯き黙る私に春樹さんは優しく問い掛けてくれた。
「施設へは戻りたくないんだよな?」
「・・・はい。」
「施設にいたってことは親はいないのか?」
「はい。何年も前に亡くなりました。」
「行くあてもないんだな?」
「・・・はい。」
俯いたままの私。
しばらくの沈黙の後、春樹さんが口を開いた。