めぐり愛
施設から中学にも通うようになった。
だけど中学に行っても施設から通っているということで、すぐには友達も出来なかった。
【可哀想】そんな感情や【興味】で近づいてくるやつばっかり。
いつしか
「葉月さんて恐い。」
「いつも一人で暗い。」
そんな風に言われていた。
施設と学校の往復。
下手すれば1日誰とも話さない日もあった。
あぁ・・・私はこうしてずっと人生を送っていくのかな。
なんて考えながら眠りについた。
夜中、ふっと気配を感じ目を開けた。
暗闇の中、確かに感じる人の気配。
だんだんと慣れてくる目をこらす・・・誰・・・?
「・・・だ、誰・・・っ?」
直後口を塞がれ押さえ付けられた。
「っん・・・んん!!」
手足をばたつかせ押し返そうとしたがびくともしない。
そして耳元にかかる息と共に聞こえた声に背筋にゾクッと冷たいものが走った。