あの日の出会いに感謝して

隠し事

ガンッ

物音と一緒に目が覚めた。
授業中、寝ている間に半年前を思い出した。

私は明花。

あの日受験に落ちてから、私は近場の公立に通っている。
凄く期待していた親には失望され、頭の良い兄にも冷たくされる毎日。

そんなある日、私は何を思ったのか、家族に内緒でSNSアプリを入れた。
私は初めて家族に隠し事をした。

そこまでしたのはたぶん、誰にも言えないこの気持ちを、誰かに伝えたかったのだろう。あるいは、伝わらなくてもいいから、すべて吐き出してしまいたかったんだと思う。

そして数日たったころ、一件のDMが届いた。

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