人間オークション ~100億の絆~
「そこのお兄さん。」
知らない主婦に声をかけられた。まあ、麗亜の発言に驚き苦情でも言いに来たんだろう。
「あなた、さっきの女の子と一緒にいた人よね。」
「ええ、まあ。」
「あんなに天真爛漫な彼女だなんて今どき珍しいわよ。」
いや、あいつは全然そういうのではないんだが……。まあ、否定してもこの手の話題は主婦の楽しみだというし少し相手をするか。
「先ほどは彼女が不快な発言をしてしまい申し訳ありませんでした。」
「いいのよ、初めてきたら驚くわよ、こんなに安く食べ物が売られてるだなんて。でも、あなたも凄いわね、お母様と一緒に買い物に付き合うだなんて。もう結婚とかも考えてるのかしら?若い子は早いわね。」
「え、なんのことですか…?僕は彼女と2人で来ましたが……。」
「あら、さっきあの女の子と話してる人がいたのよ。よく似ていたからあの子のお母様だと思うけど……。」
それってもしかして……
「どこで見たんですか!?」
「たしか乳製品のコーナーだったわね。」
「くそ!」
急いで乳製品コーナーに走って行くがそこには普通の客しかいなかった。麗亜の姿もどこにもない。でも代わりにある1つのものが落ちている。
「キンポウゲのイヤリング……。」
麗亜がいつも着けている神無月家のトレードマーク。ここで誰かの言い争いを聞くようなことはなかった。きっとこれは麗亜からの助けのサイン。
急いでスマホを出しダイヤルボタンを押す。
「且功、麗亜が攫われた。」
知らない主婦に声をかけられた。まあ、麗亜の発言に驚き苦情でも言いに来たんだろう。
「あなた、さっきの女の子と一緒にいた人よね。」
「ええ、まあ。」
「あんなに天真爛漫な彼女だなんて今どき珍しいわよ。」
いや、あいつは全然そういうのではないんだが……。まあ、否定してもこの手の話題は主婦の楽しみだというし少し相手をするか。
「先ほどは彼女が不快な発言をしてしまい申し訳ありませんでした。」
「いいのよ、初めてきたら驚くわよ、こんなに安く食べ物が売られてるだなんて。でも、あなたも凄いわね、お母様と一緒に買い物に付き合うだなんて。もう結婚とかも考えてるのかしら?若い子は早いわね。」
「え、なんのことですか…?僕は彼女と2人で来ましたが……。」
「あら、さっきあの女の子と話してる人がいたのよ。よく似ていたからあの子のお母様だと思うけど……。」
それってもしかして……
「どこで見たんですか!?」
「たしか乳製品のコーナーだったわね。」
「くそ!」
急いで乳製品コーナーに走って行くがそこには普通の客しかいなかった。麗亜の姿もどこにもない。でも代わりにある1つのものが落ちている。
「キンポウゲのイヤリング……。」
麗亜がいつも着けている神無月家のトレードマーク。ここで誰かの言い争いを聞くようなことはなかった。きっとこれは麗亜からの助けのサイン。
急いでスマホを出しダイヤルボタンを押す。
「且功、麗亜が攫われた。」