敏腕外交官は傷心令嬢への昂る愛をもう止められない~最上愛に包まれ身ごもりました~

 ……嘘みたい。叶多くんも、私と同じことを思っていたなんて。

 情熱的な告白に胸が詰まって、じわっと目に涙が浮かぶ。

 叶多くんはそんな私に優しげな笑みを返し、頬にそっと手を添えた。

「だけど、きみの気持ちを踏みにじって、無理やり抱こうだなんて思ってない。美来にその気がないなら、俺は大人しくここで眠る」

 叶多くんはそう言って、さっき私がしたのと同じようにソファをポンポンと軽く叩く。

 どうあっても、彼は私にベッドを譲ってくれるつもりなのだ。

 でも……私だって、大切なあなたをソファで寝かせたくなんかない。

「私、叶多くんと一緒にいたい」

 勇気を出して告げ、ソファの上に投げ出されていた彼の手を、ギュッと握った。

「美来……」

 叶多くんはたまらなくなったように顔を近づけてきて、私の唇を奪う。強めに押しつけられた唇から彼の感情の高ぶりを感じて、胸が苦しくなる。

「シャワーを浴びておいで。ここにいたら、今すぐ俺に食べられてしまうよ」

 長いキスの後、吐息をたっぷり含ませた声で囁かれ、全身が沸騰したように熱くなった。

「お、お借りします……」
「ああ。行ってらっしゃい。タオルは棚にあるのを好きに使って」
「はいっ」

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