そのギャップは、恋の始まり!?
「お姉ちゃんは、今日は出かけないの?」

「私はもう少ししたら出てくよ~。敦が迎えに来るからデート行ってくる」

 ここにもいた。キャッキャウフフなメンバーが。
 まぁ……正直、姉と敦くんはお似合いだと思う。多分、姉が尻に敷くタイプだろうけど。
 ……うん、目に浮かぶ。でもそれでいて、敦くんも楽しそうなのだから、やっぱりお似合いだ。

「受験生なのに、そんな浮かれてて大丈夫?」

「これでも結構勉強もできるほうなんです~」

 姉が舌をペロッと出して嫌味を言ってきた。今までそんな可愛い仕草とかしたことないくせに、これも敦くん効果か?
 知らんけど。

「恋に勉強に充実してそうで何よりだね……」

「えっ、ちょっ…何? 喧嘩売ってんの?」

 そう言って、冗談っぽくファイトポーズをとってきた姉。残念ながら、姉に売る喧嘩は持ち合わせてない。
 そんなことは姉もよく分かっているからこそ、冗談で言ってきたんだろうけど。
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