チャラモテ先輩に、めちゃくちゃ溺愛されてますっ!
学校を出て、駅の近くのカラオケ店にみんなで入る。
部屋に入ってソファに腰かけるとき、あたしは一番すみのドアに近いところに座ったのだけど、またもや朝陽くんに呼ばれてしまった。
「みーくちゃん、こっちにおいで」
そう言って、ひらひらと手を振っている。
そして、自分の横に座らせると、開口一番こう言った。
「この子が俺の彼女の水野みくちゃん。すっごく可愛いでしょー。でも、あげなーい」
その声に、「うらやましいー」とか、「朝陽、泣かせんなよぉ」とか、
「あの噂は本当だったんだ。朝陽が今度は1年生と付き合ったって」とか、
「しかも、みんなに紹介してるんでしょ」「今までの朝陽じゃ、ありえなかったかも」と口々に言っている。