チャラモテ先輩に、めちゃくちゃ溺愛されてますっ!
そう言いながら、先輩はバッグの中から数学のテキストを取り出した。
あたしはなにを勉強しよう。
やっぱり苦手な英語かな。
英語の教科書を出して、テキストを広げる。
それを見た中ノ瀬先輩が小さな声で教えてくれた。
「英語でもしわからないところがあったら、妃莉に聞くといいよ。妃莉、帰国子女だから」
「あ、ありがとうございます」
中ノ瀬先輩にも、にこにこしている妃莉先輩にも頭を下げる。