チャラモテ先輩に、めちゃくちゃ溺愛されてますっ!
だからあのとき、まぶしいくらいのまっすぐな視線が好きなのかもねー。って、ちょっとはぐらかすように言ったんだ。
「あさ……小嶋先輩、九条先輩とも付き合ってたの? 一番長く付き合ったとか?」
しゅんと落ち込んで、上履きの先を見る。
「違うよ」
瞬時に真菜ちゃんの声が降ってきた。
「お姉ちゃんいわく、最初で最後の片想いなんじゃないかって」
「片想い?」
「そう、小嶋先輩の片想い。九条先輩は中ノ瀬碧って先輩のことを好きだったみたいで、
その後2人は付き合ったから、小嶋先輩はまったく振り向いてもらえなかったみたい」
「…………」