フユノサクラー真冬の夜、恋の桜が舞ったー
=雑食系集う⑪=




『…これまで、歴史や地理、選挙制度などの基礎知識を学習してきました。それらを土台にして、この国がいまの世界でどんなスタンスをとっていくべきなのか…。肉食系で行くか草食系で行くか…。その選択を問いかけるつもりでした。その上で、互いのスタンスからディペードをと…』


「じゃあ先生、今からその問いかけに選択し直しでいいんですね?」


草側に立っている男子がまずそう発言した


すると…



***



『いえ、再度はしません。ええと、机に着いたままの4人と横上君は雑食系として、この3グループで分けます。ただし、ディペードはやりません』


”えー?”


『それで、これから3年に進級するまでの間に、世界の中の日本という視点で肉食・草食・雑食のうち、どの立ち位置がベターなのか、各グループ内で改めて議論してもらいます。そして、2年最後の授業で、この長期課題で各グループが導き出した結論とその理由を代表者に述べてもらいます』


「先生、ひとつ伺っていいですか?」


「ええ、折原さん」


ナナボシ先生はニコッと、いかにも嬉しそうな表情を浮かべてる





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