フユノサクラー真冬の夜、恋の桜が舞ったー
=マッキの本気④=





「じゃあ、明日の昼休みにでもナナボシ先生に届けてくるわね」


「おお、頼む。他のメンバーには控え、オレから渡すから」


「みんな、出しちゃった後に文句とか言わないかな?」


「言われたって受付けなきゃいい」


「それもそうね…」


マッキとりゅーじんの会話は、すっかりリズム感が出来上がっていた



***


「私もさー、雑食グループ選べばよかったなあ…。そしたら、マッキが代表で楽しそうだったもん」


「あのねー、私だってここまで持ってくるのに苦労したんだから。由紀奈は全部知ってるでしょ?」


「まあね。とにかく、もう草チーム、ダメだわ。っていうか、肉も草も一緒だもん。荒川と中谷、夫婦気取りでグループ内より向こうのリーダーと相談してんだからさあ。みんな、そろそろキレかかってるわ」


「じゃあ、代表、誰かが代わって軌道修正すればいいじゃん」


「それがさあ、誰も手を挙げないんだよね」


”そりゃやんないよ、フツー。だから、立候補してくれる有り難い人は大事にしなさいっての!”


マッキは今や、公私混同の代表二人よりも、非協力&無責任のヒラメンバーにカッカきていた


***



「なら、アンタが立候補すれば?」


「絶対イヤ!誰がそんな面倒なこと好き好んで…。ああ、マッキはそういうのとはまたねえ…、はは…。でもさ、うらやましいわ。りゅーじんと親しくなれて。もうキスしたの、あんたら?」


「はー?…由紀奈、彼とはそんなんじゃないんだから、余計なデマ、そこらにふり撒かないでよ!」


「私なんか、口固い方だって。まあ、その手のベラベラってことなら、横上総合病院の待ち合いがホットスポットらしいけど…」


”わー!やっぱりなの…”






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