フユノサクラー真冬の夜、恋の桜が舞ったー
=マッキの本気⑦=



「…ネタ元は絶対、掴んでやる!オレはこういうマネさらす野郎、許せなーわ」


「ふざけやがて!何も学校の中で流すことねーだろ!クズコもかわいそうに…」


ラッセルとコンボイは赤鬼のように怒り心頭であった


特にラッセルは…


***



「でも、学校側が情報の出元と校内で触れまわった人間を特定できてもですよ、本当のことなんか教えてくれませんよ。なら、こっちは独自に調べ上げないと。ナツメロの友達ルートは結局、3年なんですね?」


「そうみたい。テニス部の3年女子で、外から学校内に持ちこんで2年の後輩に回したようね」


「なあ、ナツメロ、そのテニス部の3年って何て名かわかんねーか?」


ここでりゅーじんが切り出した



***



「2年のテニス部の子が名前、言わないらしいのよ。まあ、先輩を売るってことになるでしょうから。当然、口止めされてるだろうし…」


「よし!オレがその2年から聞き出してくるわ」


「コンボイ、やたらに動くとやばいよ。3年を仕切ってる男子だって出てくるだろし」


ナツメロは慌てて制止するが、コンボイはすでに指を鳴らしている…


***



「3年だろう4年だろーが、そんなもん出てくりゃあ、オレとコンボイで相手してやるって!」


ラッセルも立ちあがって、その気になっていた


「じゃあ、ラッセル、今から2B行こうぜ。…ナツメロ、名前教えろ!」


「えー?でも…」


もうエンジンがかかった二人はナツメロに詰問調だった


弱り果てたという表情のナツメロがりゅーじんに視線を移すと、それを受けた彼が口を開いた…






< 43 / 86 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop