フユノサクラー真冬の夜、恋の桜が舞ったー
=仲間たちの行動②=
二人の正面に立った永井亜衣は、早速切り出した
「お待たせしたわね。さっき、互いに名前は確認し合ったから、早速用件でお願い」
「はい。先程も触れましたが、同じクラスの仙川久珠子の家のこと、先輩が学校に”持ち込んだ”と思ってるんですが、間違いないですか?」
「まず確認させて。それ、私だって、誰から聞いたのかしら?」
”やっぱり、きたわ。予想通り…”
マッキはりゅーじんに顔を向けると、彼からは目くばせが返ってきた
”頑張って、りゅうーじん…”
りゅーじんがどう答えるかを概ね承知してるマッキは、どこか彼に対する不憫さを感じていた
***
「オレ、横上総合病院の息子なんです」
この一言で、永井亜衣の顔つきが変わった
「…”仲間”である彼女の家が競売にかけられるって情報は、病院の待合で話題になってると母親から耳にしてました。この手の”ネタ”…、あえてネタと言わせてもらいますが、”それ系”はあるルートを介して喫茶店ルージュで流通してること、オレ…、前々から承知してるんです」
亜衣はもう目が点になっていた
そして…
”りゅーじん…❢”
驚いたのは、当然ながらマッキも同様であった
***
「…ですから、あなたってことは、確信できたので。これ以上はお話ししなくても、先輩には理解できると思いますよ。従って、先輩のことを誰かに聞いたってことではありません」
「じゃあ、私の家が不動産業者だってこと、承知でなのね。あなた…?」
「そうです。先輩、このネタを校内にばらまいたの、認めてくれますね?」
「…」
3人の間には、何とも言えぬ緊迫感が漂っていた
二人の正面に立った永井亜衣は、早速切り出した
「お待たせしたわね。さっき、互いに名前は確認し合ったから、早速用件でお願い」
「はい。先程も触れましたが、同じクラスの仙川久珠子の家のこと、先輩が学校に”持ち込んだ”と思ってるんですが、間違いないですか?」
「まず確認させて。それ、私だって、誰から聞いたのかしら?」
”やっぱり、きたわ。予想通り…”
マッキはりゅーじんに顔を向けると、彼からは目くばせが返ってきた
”頑張って、りゅうーじん…”
りゅーじんがどう答えるかを概ね承知してるマッキは、どこか彼に対する不憫さを感じていた
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「オレ、横上総合病院の息子なんです」
この一言で、永井亜衣の顔つきが変わった
「…”仲間”である彼女の家が競売にかけられるって情報は、病院の待合で話題になってると母親から耳にしてました。この手の”ネタ”…、あえてネタと言わせてもらいますが、”それ系”はあるルートを介して喫茶店ルージュで流通してること、オレ…、前々から承知してるんです」
亜衣はもう目が点になっていた
そして…
”りゅーじん…❢”
驚いたのは、当然ながらマッキも同様であった
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「…ですから、あなたってことは、確信できたので。これ以上はお話ししなくても、先輩には理解できると思いますよ。従って、先輩のことを誰かに聞いたってことではありません」
「じゃあ、私の家が不動産業者だってこと、承知でなのね。あなた…?」
「そうです。先輩、このネタを校内にばらまいたの、認めてくれますね?」
「…」
3人の間には、何とも言えぬ緊迫感が漂っていた