フユノサクラー真冬の夜、恋の桜が舞ったー
=別れという響き②=
「マッキ、りゅーじん、今日はわざわざ来てくれてありがとうね。他の仲間にはメールしとく。ああ、ラインでもね」
「じゃあ、明日、学校でな」
「バイバイ、クズコ」
二人がクズコの家を出たのは午後5時半だった
***
「ねえ、りゅーじん、何とかクズコに長期課題の報告会まで一緒にできる方法ないかな?」
「うーん、何しろ県外に転校じゃあな…。参ったな」
「私さ…、今の7人で何としても最後の報告会やり遂げたいよ。…最初はみんなバラバラで、それこそ空中分解だっただろうけど、何とか最初の討論会やれてさ、その過程で”仲間”になれたんだもん」
「とにかく、明日、学校でみんなと相談してみようや。今日みたいにみんなで知恵を絞れば、何か打開策が浮かぶかもしれないし」
「そうだね…。まずは仲間7人で話し合えばいいんだ」
***
「…りゅーじん、わざわざ遠回りして送ってくれてありがとう!」
「いや、さすがにこう暗くなっちゃ、こっちも心配だしな。…”ここ”が、いつも楽しい家族の会話が飛び交っている家か…」
「まあ…、そうだけど…」
マッキは何とも歯切れの悪い返事で答えてしまった
「やっぱり、そういう家は外から見ても違うな…」
「りゅーじん、そんなこと言わないで。なんか、私…」
「ああ…、悪い、悪い。しんみりさせちゃったな。とにかく今日はお疲れ。じゃあな」
”最後は手を振って笑ってくれた。でも、私はあなたのもっと違う笑顔を見たいよ、りゅーじん…”
マッキは、暗がりに呑み込まれるりゅーじんの後ろ姿に向かってそう語りかけていた…
「マッキ、りゅーじん、今日はわざわざ来てくれてありがとうね。他の仲間にはメールしとく。ああ、ラインでもね」
「じゃあ、明日、学校でな」
「バイバイ、クズコ」
二人がクズコの家を出たのは午後5時半だった
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「ねえ、りゅーじん、何とかクズコに長期課題の報告会まで一緒にできる方法ないかな?」
「うーん、何しろ県外に転校じゃあな…。参ったな」
「私さ…、今の7人で何としても最後の報告会やり遂げたいよ。…最初はみんなバラバラで、それこそ空中分解だっただろうけど、何とか最初の討論会やれてさ、その過程で”仲間”になれたんだもん」
「とにかく、明日、学校でみんなと相談してみようや。今日みたいにみんなで知恵を絞れば、何か打開策が浮かぶかもしれないし」
「そうだね…。まずは仲間7人で話し合えばいいんだ」
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「…りゅーじん、わざわざ遠回りして送ってくれてありがとう!」
「いや、さすがにこう暗くなっちゃ、こっちも心配だしな。…”ここ”が、いつも楽しい家族の会話が飛び交っている家か…」
「まあ…、そうだけど…」
マッキは何とも歯切れの悪い返事で答えてしまった
「やっぱり、そういう家は外から見ても違うな…」
「りゅーじん、そんなこと言わないで。なんか、私…」
「ああ…、悪い、悪い。しんみりさせちゃったな。とにかく今日はお疲れ。じゃあな」
”最後は手を振って笑ってくれた。でも、私はあなたのもっと違う笑顔を見たいよ、りゅーじん…”
マッキは、暗がりに呑み込まれるりゅーじんの後ろ姿に向かってそう語りかけていた…