フユノサクラー真冬の夜、恋の桜が舞ったー

＝知恵と友情と反発と④＝



ラッセル：クズコ…、昨日、新山からは家出なきゃなんないんだったら、学校の方はどうなるのかとか、一言なかったのか？


クズコ：なしよ。ウワサの取り繕いオンリーだったわ


ラッセル：ならクズコ、もし”その局面”になったら、オレもその場に着くぜ。だいたい、生徒の家が裁判所の競売かかってって噂が学校に触れ回ってよう、当事者に直で接触してるのに、学校側の体面ばかりって何なんだっての！いい大人のしかもセンセーなら、家出なきゃなんないって事情抱えた生徒の気持ちをまず汲めって！そうであればよう、昨日だって、それなりの言葉くらいあってしかるべきだろーが！


ーこの時、皆はラッセルの言い分には異論などく、まさに同感ではあったが、彼の物言いがことのほか激しかったので、この場の仲間達はややあっけにとられていたー



＊＊＊



コンボイ：ふん！”その際”なら、ここの７人全員でだ。なあ、みんな…！


ナツメロ：ええ、私は絶対立ち会うわ。新山には一度ガツンと言ってやらないとさー！


りゅーじん：まあ、新山がなんか言ってくるかとかは、まだわかんないんだし。仮に、”そん時”は仲間として行動ってことでさ…。とにかく今日のところはさ、マッキがナナボシさんにも、クズコの転校の件、担任へはまだ話してない旨を伝えてもらった方がいいだろ？


デスオ：それは必要ですね。それで、先生がマッキの話を受けてどう対処を考えるかも、出来たらその場で打診もしてみたらどうですかね？


コンボイ：そんなら、りゅーじんも一緒に着いて行った方がいいんじゃないか？昨日、クズコに会ってきたのも”二人”なんだし…


ーマッキは、隣に座っているりゅー人と顔を見合わせていたー