花に償い

引き止めるようにその手を掴む。意味は殆ど成さず、すり、と捏ねられ触れられる。

本当にそれはだめ。

先程舐められた場所が疼く。気持ち良いけど、だめ、気持ちよくなったら。

肇は先程と変わらなかった。

シルクの上から、それに口づける。そして食む、吸う。

腰を撫でられ、宥められるけれど、反して肇はずっと舐めていた。

漸く身体が解放され、起き上がれるようになるとしょんぼりした顔の肇がベッドの下に座っていた。

「……すみません」

反省はしているらしい。

でもそれとこれとは別なので。

べし、と頬を叩いた。

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