Rhapsody in Love 〜二人の休日〜
面と向かってこんな感謝をされたら、二俣はなんとなく素直でいられなくなる。
「みのりちゃんのためじゃない、遼ちゃんのためにやったことだ。俺はこれからだって、遼ちゃんのためだったらどんなことだって、力になるつもりだし」
それを聞いて、みのりはいっそう優しく微笑んだ。
「そんな心優しくて頼もしい友達がいて、遼ちゃんが羨ましいな」
すると、二俣はさすがに照れくさくなって、顔を赤くした。
「それなら、みのりちゃんもこれからは〝先生〟じゃなくて、友達にしてやるよ。困った時には助けてやるし」
みのりは思わず、「ふふふ」と息を抜いて笑った。
「私のこと、〝先生〟って思ってくれてたんだ」
二俣も「ぷっ」と笑いが溢れでる。
「俺はいつだって、みのりちゃんのことは〝先生〟としてソンケーしてたぜ?」
「あ、なに今の?〝尊敬〟が棒読みになってた!思ってもないこと言ってるでしょ?」
「あはははは!」
二俣の大きな笑い声が響くと、遼太郎が二人の方に振り向いた。
「先生!こっちへ来てください。ふっくんも!」
二人で遼太郎のもとへ歩み寄ると、遼太郎はボールを持って立っていた。子ども達は二人一組になって、順番に〝ランパス〟をしている。