Rhapsody in Love 〜二人の休日〜


「朝ごはんは、俊次くんの個別指導が終わった後、コンビニに行って買って食べたのよ」

「そんな…コンビニって、大学生みたいな…」

「今日は特別。私、滅多にコンビニで買い食いしないんだから…って。そういえばコンビニでね、愛ちゃんに会ったのよ」

「愛ちゃん?」


その名前を聞いても誰も思い浮かばず、遼太郎は首を傾げた。


「愛ちゃんって、二俣くんの妹よ。ラグビー部のマネージャーしてる」

「ああ!」


と、相づちは打ってみたものの、遼太郎の頭にはその顔が思い浮かばなかった。


——ふっくんの妹、マネージャーしてたのか……。


部活のコーチに行った時、練習している傍でテキパキ動いている女の子がいたような、いなかったような……。
いずれにしても、基本みのり以外の女性には興味のない遼太郎のとっては、どうでもいいことだった。


「ちょっと遼ちゃんに相談したいんだけど、その愛ちゃんがね……」


と言いかけたところで、みのりは言葉を切った。話の続きを促すように遼太郎が目を合わせると、みのりは思い直すように立ち上がった。

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