「会いたくなったら空を見ろ」
「彩芽……。なんでいるの?」

「んー、一昨日に佐川さんに教えてもらって」

「彩芽、ももかと仲良いの?」

は? なんでそうなるかな……。

てか、なんで私のこと呼び捨て?

「仲……、どうだろう。ももかの一方的な感じだけど」

「ま、ももかだもんねー」

「は?」

「彩芽、口悪い。っつっても俺も同レベかそれ以上なんですけどさ」

私はゆっくりと爽真に近づく。

幸磨はずっと遠くを見ているような眼差しだった。空よりも、もっと上。

切なくて、悲しげで、いつものあの笑顔からは連想できないような顔をしていた。

目は合わなかったから、幸磨が何を考えて思っているのかは分からなかった。
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